時代小説●文庫新刊情報|2022年11月上旬の新刊(1日→10日)
2022年11月1日から11月10日の間に、文庫で刊行される時代小説の新刊情報リストです。新刊の各タイトルは、Amazon.co.jpの詳細紹介ページにリンクを張っています。
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時代小説文庫
今村翔吾さんの『風待ちの四傑 くらまし屋稼業』
師走のころ、夜討ちの陣吾と呼ばれる裏の世界で畏れられている男が、平九郎の露店にやって来ました。呉服問屋の大店「越後屋」に勤める比奈という女性を晦まして欲しいといいます。
大人気のエンタメシリーズ第8弾。遂に発売。
小学館文庫
風野真知雄さんの『お龍のいない夜』
時は幕末。京都七条新地の旅館〈扇岩〉で働く楢崎龍(りょう)は、勤皇の志士の隠れ家で、土佐の坂本龍馬と出会います。龍馬はお龍に惚れ込み恋文を送り、後に祝言をあげます。その後日本を駆け巡る龍馬は、お龍に何度も恋文を送り続けます。
龍馬がお龍に送り続けた恋文の中身はいかなるものだったのでしょうか?
風野真知雄が挑んだ、新時代の龍馬伝誕生。
宝島社文庫
山本巧次さんの『大江戸科学捜査 八丁堀のおゆう 司法解剖には解体新書を』
時間旅行者にして十手持ちの女親分・おゆうこと関口優佳は、現代でコロナ第2波が囁かれる中、江戸でとある内偵を依頼されました。
連続不審死に毒殺を疑うおゆうは、杉田玄白の弟子の協力も得ながら、日本史上初めての司法解剖に向けて動き出します。江戸で起きた連続不審死の謎に、現代科学と蘭学のコラボレーションで挑みます。
芥川龍之介、池波正太郎ほかさんの『傑作! 文豪たちの『徳川家康』短編小説』
2023年のNHK大河ドラマ『どうする家康』の主人公・徳川家康をテーマにした大御所たちの短編小説を集めたアンソロジー。芥川龍之介さん、池波正太郎さん、山田風太郎さん、山本周五郎さん、滝口康彦さん、南條範夫さん、火坂雅志さんといった錚々たる作家陣の短編小説を厳選収録。大河ドラマを楽しむための予習にぴったりです。
朝日文庫
岩室忍さんの『家康の軍師 (1) 青龍の巻』
天文十一年(1542)年の三河岡崎城の弱小大名の松平家に誕生した家康は、人質として各地で幼少期を過ごします。尾張の織田家での信長、駿河の今川家での太原雪斎など、生涯にわたって影響を及ぶ武将との出会いに恵まれ、家康は成長し、乱世に一歩を踏み出しました。これまでの「強い」家康像を覆す、岩室流「泣き虫家康」、開幕。
岩室忍さんの『家康の軍師 (2) 朱雀の巻』
清州同盟で信長側につくことを決断した家康は、一向一揆との戦いに明け暮れ、三方ヶ原の戦いでは信玄の強さを目の当たりにし、完敗します。そして、信長を恐れた家康は、自らの妻子に決断を迫られることにる。家康が「隠忍自重」の第二巻。
文春文庫
千野隆司さんの『朝比奈凜之助捕物暦』
小間物売りの男が賊に襲われ、絶命しました。残忍な手口に怒りを覚えた南町奉行所定町廻り同心の朝比奈凛之助は、早速探索を始めます。調べは難航するなか、唯一の手掛かりは残された息子が賊の顔を見ていたこと。それを知った賊が、子供の命を狙い……。凛之助の人情と剣戟が冴えわたる、待望の新シリーズ。
松井今朝子さんの『江戸の夢びらき』
初代・市川團十郎は、命を燃やすが如き〈荒事〉によって歌舞伎を革新し、元禄の江戸を熱狂させました。民衆から信仰にも近い人気を得て、今なお愛される名演目と斬新な演出を生み出した不世出の天才役者は、なぜ舞台上で殺されたのでしょうか。謎多き初代團十郎の生涯を元禄の狂乱と江戸歌舞伎の胎動とともに描いた長編。
徳間文庫
あさのあつこさん、奥山景布子ほかさんほかの『時代小説アンソロジー てしごと』
澤田瞳子さん、 志川節子さん、奥山景布子さん、西條奈加さん、小松エメルさん、あさのあつこさんの短編を収録したア時代小説アンソロジー。当代の人気女性作家が、己の生きる道を自らの腕と業で切り開く女性職人の凛々しさを巧みな筆致で活写した傑作ばかりです。
光文社文庫
伊多波碧さんの『形見 名残の飯』
隅田川縁の「橋場の渡し」近くにある一膳飯屋『しん』。母娘が営むこの店には今日も訳ありな客たちが訪れます。才能を嫉妬され夫に子育てや家事を詰られる女職人、借金苦のために愛犬を処分した男……。そして今巻では、『しん』に新しい働き手が加わりますが、その人物のせいで店は大騒動に巻き込まれます。好評の時代シリーズ第三弾。
PHP文芸文庫
細谷正充さん編の『ぬくもり〈動物〉時代小説傑作選』
現代のペットブームを影響からか、今、動物時代小説が注目されています。
犬、猫、兎、鳩……江戸の“かわいい”が大集合!
事件にかかわる鳩、禅寺で暮らす犬……動物たちとの温かくも切ない関係を描く傑作アンソロジー。収録作家は、宮部みゆきさん、田牧大和さん、小松エメルさん、櫻部由美子さん、西條奈加さん。
双葉文庫
井原忠政さんの『三河雑兵心得(10) 馬廻役仁義』
上田合戦で大敗した徳川勢の殿軍を務め、単騎で真田勢に突っ込み戦場に消えた茂兵衛。「茂兵衛、討死」の報に、辰蔵は泣き、寿美は愚痴り、八兵衛は悪態をつき、さらには無嗣子の植田家は改易の危機に。ところがどっこい、茂兵衛は生きていました。戸石城の土牢に囚われながら、じっと味方の救出を待つ、戦国足軽出世物語、第10弾。
坂岡真さんの『はぐれ又兵衛例繰控【六】 理不尽なり』
又兵衛の知りあいの煮売屋の善七が、三人組の月代侍に襲われた女房を救おうとして、奪った刀でひとりを殺めてしまいました。善七に下されたのは、磔獄門という不条理な裁き。臍を噛む又兵衛だが、侍たちが、凶賊と繋がっていると知り、一味を壊滅すべく動きだします。又兵衛が怒りに月代朱に染めて、許せぬ悪を影裁きする、時代シリーズ第六弾です。
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