時代小説●文庫新刊情報|2022年2月上旬の新刊(1日→10日)
2022年2月1日から2月10日の間に、文庫で刊行される時代小説の新刊情報リストです。新刊の各タイトルは、Amazon.co.jpの詳細紹介ページにリンクを張っています。
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筑前助広さんの『谷中の用心棒 萩尾大楽 阿芙蓉抜け荷始末』。
江戸・谷中で用心棒稼業を営み、「閻羅遮」と畏れられる男、萩尾大楽。家督を譲った弟が脱藩したことを報された彼は、そこに政争の臭いを嗅ぎ取り、裏の事情を探り始めます。
本書は、「それは、欲望という名の海」で、アルファポリスの「第6回歴史・時代小説大賞」特別賞受賞し、改題して、今回デビューした作品。
今月も小学館文庫の新刊が楽しみです。
上田秀人さんの『勘定侍 柳生真剣勝負〈五〉 奔走』。
三代徳川将軍家光の寵愛を独り占めしたい老中堀田加賀守が、旗本から大名になった柳生家に、罠を仕掛けます……。
柳生但馬守の落とし胤で、「柳生家を救え」と強引に召し出されてしまった元大坂商人・淡海一夜が知恵を絞って暴れ回るシリーズ第5作。
岡本さとるさんの『八丁堀強妻物語』。
日本橋にある将軍家御用達の扇店・善喜堂の娘である千秋は、どんな良縁が持ち込まれても、どこか物足りなさを感じ首を縦には振りません。そんなある日、千秋は八丁堀同心である芦川柳之助と出会い、その凛々しさに一目惚れをしてしまいます……。
涙あり笑いありの新たな夫婦捕物帳がスタート!
坂岡真さんの『人情江戸飛脚 月踊り』。
どぶ鼠の伝次は世間に知られたくない秘め事を探る商売――影聞きで食い繋いでいます。その伝次、飛脚商「兎屋」の主人・浮世之介に呼ばれてある依頼がありました。
情にもろく、謎の多い粋人・浮世之介が通らぬ筋を一刀両断し、人の心のもつれを解きほぐす、風流時代小説第1弾。
泉ゆたかさんの『朝の茶柱 眠り医者ぐっすり庵』
が、実業之日本社文庫から刊行されます。
長崎帰りの兄松次郎と藍が、江戸郊外の西ヶ原で眠り専門の養生所〈ぐっすり庵〉は、眠れぬ悩みを抱えた人々の間で、ひそかに評判に。
そんななか、伯父が営む茶問屋・千寿園にやり手の商売人・万屋一心が乗り込んできて
傾いた千寿園の商売を立て直すと息巻きます……。笑いと癒しの時代小説、第2弾。
文春文庫の新刊も要チェックです。
畠中恵さんの『かわたれどき』。
町名主のお気楽跡取り息子・麻之助が、幼なじみの色男・清十郎と堅物の同心・吉五郎とともに、さまざまな謎と揉め事の解決に挑む、「まんまこと」シリーズ第7弾。
野分けと呼ばれる大嵐が起こり、麻之助が親しくしている料理屋の娘・お雪が危ない目に遭います。間一髪助かるりますが、何やら一大事が……? そしてついに麻之助は、ある重大な決意を下します。
木下昌輝さんの『炯眼に候』。
天候を予測するには? 鉄砲をどう運用するのか? 信長の戦の裏には合理的思考がありました。信長の戦で重要な鍵を握った七人の男たちを主人公にした、七つの短編で、天下統一までの謎を解き明かします。
簑輪諒さんの『千里の向こう』。
戦国小説を得意とする著者が挑んだ幕末小説。
土佐藩の山間の小さな村の庄屋の家に生まれた光次(のちの中岡慎太郎)は、やがて志士活動に身を投じ、激流の時代を駆け抜けてゆきます。龍馬がもっとも頼りにした男の波瀾万丈の一代記。
双葉文庫から、『この時代小説がすごい! 2022年』で文庫書き下ろし部門で、第1位となった、井原忠政さんの「三河雑兵心得」シリーズの最新刊、『小牧長久手仁義』が出ます!
当サイトでも、2020、2021の2年続けて、第1位に推しました。
ハヤカワ時代ミステリ文庫から、お気に入りの続巻がでます。
倉本由布さんの『いついつまでも 薫と芽衣の事件帖』。
岡っ引きの薫と下っ引きの芽衣のふたりで解決に導く、お江戸ガールズ捕物帖第3作。今回は、大店での幽霊騒動や札差で奉公人のお給金が盗まれた騒動などが描かれます。
新美健さんの『六莫迦記 いつの間にやら夜明けぜよ』。
六人の莫迦侍が、水戸天狗党に入り込み、やがて世を変える大きな企みをなし遂げます!? スラップスティックが癖になる、珍説・裏幕末維新物語。
コスミック時代文庫では、日暮高則さんの『板谷峠の死闘 赤穂浪士異聞』が気になります。
板谷峠(いたやとうげ)とは、山形県南部、奥羽山脈を越える山形県・福島県境近くの峠で、米沢藩の参勤交代路としても使われていたとのこと。
赤穂事件関連で、どんな物語が展開されるのか、大いに気になります。
!おすすめ度
★:読みたい/入手したい
■:新装版/復刊
♪ :気になる/チェックしたい
◎:文庫書き下ろし
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