時代小説●文庫新刊情報|2021年6月上旬の新刊(1日→10日)
2021年6月1日から6月10日の間に、文庫で刊行される時代小説の新刊情報リストです。新刊の各タイトルは、Amazon.co.jpの詳細紹介ページにリンクを張っています。
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2022年のNHK大河ドラマに向けて、嶋津義忠さんの『北条義時 「武士の世」を創った男』がPHP文庫から出ます。
『鎌倉殿の13人』の主人公、北条義時とはどんな人物だったのでしょうか、その人物像に迫る長編小説です。
朝日文庫の時代小説アンソロジー。
文芸評論家で時代小説の目利き、細谷正充さんのセレクションによる、『朝日文庫時代小説アンソロジー『なみだ』』。
青山文平さん、宇江佐真理さん、西條奈加さん、澤田瞳子さん、中島要さん、野口卓さん、山本一力さんの落涙必至の短編7編を収録。
小学館文庫の新刊では、金子成人さんの『かぎ縄おりん』に注目。
日本橋堀留の「駕籠清」の娘おりんは、婿を取って家業を継ぐ気は全くなく、目明かしに憧れ、得意のかぎ縄で罪人を捕らえる活躍ぶり。十手持ちになれるのか、痛快捕物帳のはじまり始まり。
文春文庫の新刊もマストリードな作品ばかり。
佐伯泰英さんの『梅花下駄 照降町四季(三)』。
吉原の花魁・梅花から「花魁道中で履く三枚歯下駄」の制作を託された佳乃は、工夫を凝らして新しい下駄を作りつつ、この大火で命を落とした江戸の人々の鎮魂のための催しを企画します。
田牧大和さんの『あなたのためなら 藍千堂菓子噺』。
菓子職人の兄と商才に長けた弟が、知恵と工夫で和菓子屋を切り盛りする繁盛記の第3弾。江戸菓子の魅力と人情がたっぷり詰まった、おいしい時代小説です。
坂井希久子さんの『江戸彩り見立て帖 色にいでにけり』。
摺師の娘、お彩は天性の鋭い色彩感覚を生かして、新作菓子の意匠から花魁の仕掛けの図案まで、江戸の色でにまつわる難題を解決します。“江戸のカラーコーディネーター”の活躍を描く人情物語。
坂上泉さんの『へぼ侍』。
明治維新で没落した家を再興すべく西南戦争へ参加した錬一郎を待っていたのは、一癖も二癖もある厄介者ばかりの部隊でした。2019年、第26回松本清張賞受賞作品。
幻冬舎時代小説文庫の新刊から目が離せません。
吉川永青さんの『独眼竜と会津の執権』。
佐藤巖太郎さんの『会津執権の栄誉』でも描かれた、蘆名氏を支え、会津執権と呼ばれた武将・金上盛備。戦国歴史小説の名手がどのように描くか、興味津々です。『時限の幻』を文庫化に際して改題したもの。
吉来駿作さんの『炎が奔る』。
室町時代中期。関東の古河城下に、火を自在に操る、醜い大男・俵藤藤太が現れ、城の主となりました。やがて、85人対10万の攻城戦が繰り広げられます。。第5回朝日時代小説大賞受賞作『火男』の文庫化。
新進気鋭のエンタメ時代小説作家、馳月基矢さんの『拙者、妹がおりまして(1)』が、双葉文庫から出ます。
学問に優れ、剣術にも長けた二十三歳の若侍白瀧勇実は、出不精でのんびり屋の好青年。現状に甘んじている兄が歯がゆくて仕方がない妹千紘。若者たちの日常と成長を爽やかに描く、青春時代小説開幕。
ハヤカワ時代ミステリ文庫の新刊にも食指が動きます。
戸南浩平さんの『サムライ・シェリフ』。
明治11年を舞台に、侍から刑事に転身した三崎は、米国から逃亡してきた凶悪犯を追います。新味あふれる、和製ウエスタン。
志坂圭さんの『姉さま河岸見世相談処 未練づくし』。
千歳楼という見世を営む大酒飲みの元花魁、七尾姉さん。次々と舞い込むのは、吉原の難事件。密室の火事、不可解状況での刺殺……。
!おすすめ度
★:読みたい/入手したい
■:新装版/復刊
♪ :気になる/チェックしたい
◎:文庫書き下ろし
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