時代小説●文庫新刊情報|2021年4月中旬の新刊(11日→20日)
2021年4月11日から4月20日の間に、文庫で刊行される時代小説の新刊情報リストです。新刊の各タイトルは、Amazon.co.jpの詳細紹介ページにリンクを張っています。
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今月は、光文社文庫の新刊に注目しています。
上田秀人さんの『本懐 武士の覚悟』。
大石内蔵助、織田信長、西郷隆盛、今川義元ほか「本懐」を目前にして壮絶な最期を遂げた六人それぞれの「最期の本心」を描く、短編集。
西條奈加さんの『無暁の鈴』。
貧困、天災、疫病、飢餓、困難な状況の元、生きるためにあがき続けた一人の男・無暁。その波瀾万丈の生涯を描く時代小説。
徳間文庫から、上田秀人さんの『禁裏付雅帳十二 継争』が出ます。
幕府の走狗として京に赴き、朝廷の弱みを探る密命をこなしてきた禁裏付の東城鷹矢。不毛な争いに終止符を打つため、老中首座松平定信と対峙。シリーズ最終巻。
講談社文庫の新刊も楽しみです。
佐藤雅美さんの『敵討ちか主殺しか 物書同心居眠り紋蔵(十五)』。
評判の医師の悩みの種は、自分の許に通ってくる弟子と一人娘のことでした。南町奉行所の窓ぎわ同心の藤木紋蔵は、今日もまた難事件に奔走します。表題作含む8編収録の人情小説。
千野隆司さんの『銘酒の真贋 下り酒一番(五)』。
先代がご法度とした商売に手を染め、借金に追われる分家を立て直すよう命じられた卯吉は……。酒×江戸が人気シリーズ第5弾。
双葉文庫の新刊に心惹かれます。
芝村凉也さんの『春の雪 北の御番所 反骨日録』。
用部屋手附同心の裄沢広二郎は、幼馴染みの定廻り同心・来合轟次郎から理屈屋と揶揄されながらも、轟次郎が手掛けている調べの相談に乗ったりします。北町奉行所の面々の日常と活躍を描く新シリーズ。
※『北の御番所検使書留帳(1)-春の雪』より『春の雪 北の御番所 反骨日録』に修正(2021/04/18)。
鳴神響一さんの『おんな与力 花房英之介【二】』。
女の身でありながら、五年前に死んだ双子の兄の身代わりとして、与力花房英之介として生きる志乃。幼馴染みで友の無実を信じて、悪の端緒をつかむため吉原遊廓へ潜ります。待望の第2弾。
時代小説文庫の、櫻部由美子さんの『くら姫 出直し神社たね銭貸し』が大いに気になります。
人生を仕切り直したいと願う人々が訪れる、下谷の出直し神社〉。神社を守るのは、うしろ戸の婆と呼ばれる老女と、手伝いをすることになった十六歳の娘おけい。素敵な物語が綴られる予感。
祥伝社文庫からは、岩室忍さんの『初代北町奉行 米津勘兵衛 弦月の帥』が出ます。
『信長の軍師』シリーズの著者が江戸時代小説に挑戦。家康直々の命で初代北町奉行に任じられた米津勘兵衛を主人公に、江戸創成期を舞台にした捕物帳です。
吉川永青さんの『闘鬼 斎藤一』が集英社文庫から刊行されます。
新選組三番組組長として、数々の事件に関わった斎藤一。激動の幕末を生き抜き、明治の世まで命をつないだその生き様を鮮烈に描き出す歴史時代小説です。
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