時代小説●文庫新刊情報|2021年4月上旬の新刊(1日→10日)
2021年4月1日から4月10日の間に、文庫で刊行される時代小説の新刊情報リストです。新刊の各タイトルは、Amazon.co.jpの詳細紹介ページにリンクを張っています。
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文芸社から刊行される、白蔵盈太さんの『あの日、松の廊下で』が大いに気になります。
「忠臣蔵」の発端となった松の廊下刃傷事件の目撃者で、浅野内匠頭と吉良上野介の間に入った、旗本・梶川与惣兵衛を描いた、第三回歴史文芸賞最優秀賞受賞作品です。
文春文庫の新刊も注目作が勢ぞろいです。
佐伯泰英さんの『初詣で 照降町四季(一)』。
傘や下駄問屋が多く集まる町・照降町に「鼻緒屋」の娘・佳乃を主役に描く、文庫書下ろし新作、全四巻の始まりです。四カ月連続刊行ということで楽しみが続きます。
葉室麟さんの『影ぞ恋しき 上・下』。
京の郊外で暮らす咲弥と雨宮蔵人のもとに、信州高遠から密使が訪れました……。『いのちなりけり』『花や散るらん』に続く三部作最終巻です。
梶よう子さんの『赤い風』。
徳川綱吉の寵臣で、川越藩主に就任した柳沢吉保は、村同士の争いで死人が出るに及び、争いをやめさせるため、武蔵野原野の開墾を命じました。大地に生きる人々を力強く描く長編小説です。
小学館文庫から出る、根津潤太郎さんの『看取り医 独庵』に食指が動きます。
浅草諏訪町で開業する独庵こと壬生玄宗は京と長崎で漢方と西洋医学を修めた、仙台藩の奥医師の息子。看取り医にして馬庭念流の遣い手・独庵が、悪を両断する痛快時代小説です。
今月は隔月刊のハヤカワ時代ミステリ文庫の刊行がある月です。
出水千春さんの『吉原美味草紙 人騒がせな蟹祭り』。
江戸・吉原で一人前の料理人を目指すさくら。料理の師である竜次が直面した人生最大の困難に、さくらは心をこめた料理で助けになろうとします。シリーズ第三弾です。
倉本由布さんの『風待ちのふたり 薫と芽衣の事件帖』。
歳の差の逢引き、姫君の犬の捜索、盗まれた富籤の行方など、岡っ引きの薫と下っ引きの芽衣の親友コンビが一緒に事件に挑む、シリーズ待望の第二弾です。
!おすすめ度
★:読みたい/入手したい
■:新装版/復刊
♪ :気になる/チェックしたい
◎:文庫書き下ろし
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