時代小説●文庫新刊情報|2021年2月上旬の新刊(1日→10日)
2021年2月1日から2月10日の間に、文庫で刊行される時代小説の新刊情報リストです。新刊の各タイトルは、Amazon.co.jpの詳細紹介ページにリンクを張っています。
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幻冬舎時代小説文庫から、和田はつ子さんの『花人始末 出会いはすみれ』が出ます。
味噌問屋の若旦那が殺され、下手人として疑われた植木屋の看板娘が、活け花の師匠と真犯人を探します。草木花をこよなく愛する二人を描く時代小説が目新しいです。
小学館文庫の新刊では、上田秀人さんの『勘定侍 柳生真剣勝負〈三〉 画策』に注目。
大坂一の唐物問屋から柳生家の勘定方となった淡海一夜の痛快な活躍を描く、シリーズ第3弾。江戸屋敷で働き始めた一夜は、ずさんな柳生家の財政を立て直せるのか、興味が尽きません。
今村翔吾さんの『立つ鳥の舞 くらまし屋稼業』が時代小説文庫から刊行されます。
赤也の隠されたもうひとつの人生に渦まく陰謀が明らかに。平九郎たちが仲間のため命を賭して闘う、シリーズ第7弾。
実業之日本社文庫から出る、泉ゆたかさんの『猫まくら 眠り医者ぐっすり庵』。
茶問屋の娘として育った藍は、両親を相次いで亡くし、不安で眠れぬ日々が続いていました。長崎で医学を学んで帰ったきた兄の松次郎とともに眠り専門の養生所〈ぐっすり庵〉を開きます。ストレスを癒す人情時代小説。
光文社文庫の新刊が楽しみです。
あさのあつこさんの『鬼を待つ』。
飲み屋での、男二人の喧嘩に端を発した些末な事件が大きく展開。小間物問屋遠野屋の主・清之介、北町奉行所定町廻り同心木暮信次郎、人情派の岡っ引伊佐治が真相に迫ります。「弥勒」シリーズ第9弾。
辻堂魁さんの『夜叉萬同心 お蝶と吉次』。
失踪した水戸藩の勘定方の行方を探る密命を受けた、夜叉萬同心・萬七蔵は、探索の過程で門前仲町の子供屋の亭主博龍、辰巳芸者の吉次、その姉で鍛冶職人のお蝶と出会います。深川の岡場所で交差する人々の運命を描いています。
門井慶喜さんの『新選組の料理人』。
菅沼鉢四郎は、原田左之助の命により剣を握らぬ「賄方」として新選組に入隊することになりました。「まかない専門」隊士は数々の難題に直面しながら、隊士の暮らしや愛憎、組織の矛盾を間近で目にしていきます。
双葉文庫から、井原忠政さんの『三河雑兵心得 砦番仁義』が出ます。
武田側の拠点である高天神城への補給路の寸断をを命じられた植田茂兵衛は、森に籠って荷駄隊への襲撃を指揮することに。初めて一隊を率いる立場となった茂兵衛はいかにして任務をこなすののでしょうか? シリーズ第5弾。
祥伝社文庫から出る、中島要さんの『酒が仇と思えども』。
幹之助は、酒で悩んでいる人に手を貸したいと、酒屋の主人になりました。それから二年、幹之助のもとには、さまざまなそう顔が持ち込まれ……。酒呑みの罪と徳を悲喜こもごもに描く、人情時代小説。
山田剛さんの『お助け裏同心 重蔵組 奇跡の剣』がコスミック・時代文庫から出ます。
腕利きの元北町奉行所同心・五十坂重蔵とその仲間である、元密偵の富五郎、髪結いのお紺、蘭方医の新船隼人が、私設の奉行所として、一度は解決した事件に挑みます。シリーズ第2弾。
鳴神響一さんの『斗星、北天にあり 出羽の武将 安東愛季』が徳間文庫から出ます。
秋田の戦国武将安東愛季は、「載舟覆舟」の国造りを始めましたが、次々困難に直面します。檜山と湊、両安東家の統一、蝦夷との交易、中央勢力の脅威、信長、秀吉と渡り合った智将を描いた戦国歴史長編。
ハヤカワ時代ミステリ文庫の新刊では、松本匡代(まつもとまさよ)さんの『早耳屋お花事件帳 見習い泥棒犬』に注目。黒船来襲に大地震、騒動絶えない安政の世、神田の瓦版屋・早耳屋の元気娘お花はネタ探しに奮闘中。押し込み事件や、殺し、突然の珍事等々──お花が江戸の騒動を目撃する連作短篇集です。
★2021.02.06追記
新美健さんの『六莫迦記 穀潰しの旅がらす』(ハヤカワ時代ミステリ文庫)も読みたい1冊です。
小普請組の葛木家の六ツ子は、穀潰しの大バカ者ぞろい。今回は「東海道中膝栗毛」を気取って、江戸から旅に出ます。「六莫迦記」の第2弾。
★2021.02.09追記
文春文庫の新刊、諸田玲子さんの『想い人 あくじゃれ瓢六捕物帖』。
恋女房のお袖が江戸の大火で行方不明になって八年が経ちました。いまだお袖の生存を信じる色男の瓢六の許に、今日もまた厄介事が持ち込まれます。
元悪党にして稀代の色男瓢六が活躍する、人気捕物シリーズ第6弾。
!おすすめ度
★:読みたい/入手したい
■:新装版/復刊
♪ :気になる/チェックしたい
◎:文庫書き下ろし
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