時代小説●文庫新刊情報|2021年1月中旬の新刊(11日→20日)
2021年1月11日から1月20日の間に、文庫で刊行される時代小説の新刊情報リストです。新刊の各タイトルは、Amazon.co.jpの詳細紹介ページにリンクを張っています。
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光文社文庫の新刊では、上田秀人さんの『惣目付臨検仕る 抵抗』に注目しています。
道中奉行副役の水城聡四郎は、将軍徳川吉宗から職を解かれ、新たな役惣目付を任じられます。聡四郎は、江戸城すべての者を敵に回すことになります。
時代小説文庫から、知野みさきさんの『松葉の想い出 神田職人えにし譚』が刊行されます。
同じ長屋に住む幸が昨日から帰ってこず、心配になった縫箔師の咲は幸が働いている茶屋へ出向くかが……。市井人情時代小説シリーズ第三巻。
講談社文庫の新刊に注目作が目白押しです。
岡本さとるさんの『駕籠屋春秋 新三と太十』。
江戸を駆け廻る駕籠舁きの新三と太十。悩みを抱えた客が駕籠に乗れば、二人のお節介で心が晴れると評判です。気持ちがいい、男も惚れる駕籠舁きの新シリーズ開幕。
吉川永青さんの『雷雲の龍 会津に吼える』。
千葉周作のもとで四天王のひとりと謳われた剣豪・森要蔵。幕末、門弟や息子とともに会津藩に与して戦った男を描く、長編歴史小説です。
神楽坂淳さんの『帰蝶さまがヤバい 1』。
天文十七年(1548年)。「結婚するわ」と美濃の国主・斎藤道三の娘の帰蝶は、稲葉山城で父に向かって言い放ちます、新機軸・恋愛戦国小説の始まり始まり。
千野隆司さんの『追跡』。
板前になる夢が破れた若者・磯市は身を持ち崩し無頼の日々を送っていました。ある日、幼馴染みのおしなと再会し……。若者の復讐劇を描く、文庫書き下ろしシリーズで人気の著者の初期傑作が文庫になって復刊。
田牧大和さんの『大福三つ巴 宝来堂うまいもん番付』。
江戸・下谷の小さな板元・宝来堂が「大福番付」を作ることになり、さあ大変。料理人だった父譲りの小春の”舌”が活きる、口福を届ける江戸のうまいもん話です。
幡大介さんの『騎虎の将 太田道灌 上・下』が徳間文庫で文庫化されます。
扇谷上杉家の家宰をつとめる太田の跡取り・資長(後の道灌)は、関東の支配権を巡り勢力を二分する大戦乱のさなかで、合戦にも在地経営にも突出した才覚を現していきます。名将の波瀾の生涯が描き尽くされた長編歴史小説。
集英社文庫の新刊、野口卓さんの『友の友は友だ めおと相談屋奮闘記』も楽しみです。
動物と話せる信吾に、川獺が教えてくれた友人の危機……。気のおけない仲間たちと、軽快な会話が魅力の青春時代小説です。
奥山景布子さんの『江戸落語事始 たらふくつるてん』が、中公文庫から出ます。
「江戸落語」を創った男・鹿野武左衛門の謎と波瀾に満ちた半生を描く、時代小説。武左衛門は、五代将軍徳川綱吉による言論弾圧のもと、命を懸けて「笑い」を追究した男でもあります。
!おすすめ度
★:読みたい/入手したい
■:新装版/復刊
♪ :気になる/チェックしたい
◎:文庫書き下ろし
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