市井人情

神田堀八つ下がり―河岸の夕映え(1)

宇江佐真理さんの最新文庫『神田堀八つ下がり―河岸の夕映え (徳間文庫)』を入手する。宇江佐さんの作品は読み味がよくて、お気に入り。今回は、御厩河岸、竈河岸、浜町河岸など、6つの河岸を舞台にした6つの人情話を収録し、ほろり&ほんわかが期待でき...
捕物

鬼勘犯科帳―初代火盗改・中山勘解由(1)

豊島屋本店の吉村さんの紹介で、池端洋介さんの『鬼勘犯科帳―初代火盗改・中山勘解由 (コスミック・時代文庫)』を入手した。鬼平こと火附盗賊改方長官の長谷川平蔵は、超有名な時代小説キャラクターになっている。池波正太郎さんの作品以外にも、高橋克彦...
江戸学

守貞謾稿(1)

今朝の「めざましテレビ」(フジテレビ)を見ていたら、新潟県三条市の「凧揚げ(いかあげ)合戦」を取り上げていた。隣の見附市も旧中ノ島町と刈谷田川を挟んで「凧揚げ合戦」を大掛かりにやっているが、「いかあげ」とは言っていなかったように記憶している...
剣豪

「密命」読本(2)

『「密命」読本 (祥伝社文庫)』に収録された「虚けの龍」を読んだ。時は元禄三年ということで、武士の荒々しさが少し残っている時代。「密命」シリーズでは“中年の星”として活躍する金杉惣三郎(当時は深井惣三郎)がまだ十六歳という設定だ。惣三郎は、...
蝦夷

黒頭巾旋風録(2)

『黒頭巾旋風録 (新潮文庫)』を読了した。「黒頭巾、破邪の鞭が悪を討つ。痛快時代小説!」という帯のキャッチどおりに、スカッとする読み味の作品。天保期の蝦夷地で不正と非道の限りを尽くす和人(松前藩の武士や悪徳商人ら)の前に立ちはだかり、虐げら...