市井人情

公事宿事件書留帳 悪い棺(1)

澤田ふじ子さんの「公事宿事件書留帳」シリーズの最新文庫を入手した。シリーズ第九作めにあたる『悪い棺―公事宿事件書留帳〈9〉 幻冬舎文庫』の目次をみると、「黒猫の婆」と「お婆の御定法」という2つの「婆」がタイトルに付いた話が目にとまる。現代社...
市井人情

はぐれ牡丹(2)

『はぐれ牡丹 (ハルキ文庫 時代小説文庫)』を読み終え、少しいい気分になった。山本一力さんのお得意の深川を舞台にした、人情味と情感あふれる時代小説だ。ヒロインは、日本橋の両替商の娘ながら好きな男と駆け落ちして、夫と四歳になる息子と貧しいなが...
痛快

居眠り磐音 江戸双紙 残花ノ庭(1)

半年ほど前に、システムエンジニアをしていて、とても忙しくしているのに、膨大な読書量の方に話を聞いたことがあった。秘密は、ハーレクイーンロマンスで冊数を稼いでいると言っておられた。古本屋でまとめて買ってきて、休日に5、6冊一気に読んでしまうそ...
江戸学

観光都市 江戸の誕生(1)

安藤優一郎さんの『観光都市 江戸の誕生 (新潮新書)』を読了。約100万人の人口を抱え、参勤交代などで絶えず住人が入れ替わった江戸を、一大観光都市としてとらえ、その観光事情をあきらかにした江戸入門書。都市・江戸=観光地というとらえ方は、地方...
幕末維新

骨董屋征次郎手控(1)

『骨董屋征次郎手控 (講談社文庫)』を入手した。京の骨董鑑定人と幕末小説の組み合わせの意外性が気になって、読書欲をくすぐった。主人公の征次郎は、幕末動乱の京で小さな骨董屋を営む。その裏で、世間に出せないいわくつきの品物を取引する闇の骨董鑑定...