剣豪刺客は小説の中だけで 佐伯泰英さんの「酔いどれ小籐次留書」シリーズの最新刊『一首千両 (幻冬舎文庫―酔いどれ小籐次留書)』を入手する。多くの人気時代小説シリーズをもつ、佐伯さんの中で、もっともオリジナリティのある主人公が登場し、第一作での鮮烈でスケールの大きな活...剣豪江戸痛快
作家この秋は藤沢周平 『蝉しぐれ (文春文庫)』が映画化され、10月1日より全国東宝系でロードショーされる。主演は市川染五郎さん(牧文四郎)、木村佳乃さん(おふく)で、監督は黒土三男さん。NHKドラマ版で、家老・横山又助を演じた柄本明さんが、役柄を変えて映画にも...作家映画時代劇武家江戸
市井人情石榴と鬼子母神と姑獲鳥 諸田玲子さんの『お鳥見女房 (新潮文庫)』に、幼い男の子が三十過ぎの女に連れ去られる事件を描いた「石榴の絵馬」という話が収録されている。その女は鬼子母神(きしもじん)に石榴(ざくろ)の絵馬を奉納している。 「石榴は人肉の味がすると言います。...市井人情武家江戸
市井人情七人の居候 諸田玲子さんの人気シリーズの第1弾『お鳥見女房 (新潮文庫)』が文庫化された。以前から楽しみにしていたこともあり、一気に読破する。帯に「こころがじんわり熱くなる」と書かれていたとおり、読後感が爽やかで人に対してやさしくしてあげたい気になる。...市井人情武家江戸
武家個性的な家康の側近たち 『御家の狗 (講談社文庫)』を読了。戦国時代末期から江戸初期を駆け抜けた徳川の漢(おとこ)たちの存在感あふれる骨太の生き様を描いた中短篇集で、一話一話が読みごたえがあった。ここで描かれている大久保長安、大久保忠隣、本多正信、本多正純は、単な...武家江戸