武家

ビルドゥングスロマンと時代小説

宮本昌孝さんの『夏雲あがれ』上下巻を読了する。読書中はハラハラわくわくで、読後の清爽感がバツグン。青春時代小説の醍醐味が満喫できる作品。江戸時代後期、東海地方のとある小藩で、今まさに別れをつげようとする仲良し三人組。馬廻組百二十石の曽根仙之...
市井人情

双葉文庫と時代小説

帯に南伸坊さんのおむすび顔のイラストが入ることでおなじみの双葉文庫。佐伯泰英さんの「居眠り磐音 江戸双紙」シリーズの最新刊『夏燕ノ道』を入手すべく、書店のコーナーを見ると、文庫書下ろしの時代小説のラインナップが充実しているのに気づいた。佐伯...
人物

ランチェスター戦略と織田信長

衆院選挙の報道で、小泉首相の愛読書として『信長の棺』が紹介され、ベストセラーになっている。時代小説好きということを知っている周りの人から、もう読んだ?って聞かれて、少し困っている。未読のままだ。主義主張があってというわけではないので、近日中...
歴史読み物

江戸を調べる、江戸がわかる

最近、時代小説に関連して、江戸の事物や人物について調べる必要があり、『大江戸まるわかり事典』という本を入手した。表紙には山東京伝の「江戸生艶気蒲焼(えどうまれうわさのかばやき)」の中の画を模したイラストが描かれ、「江戸っ子の常識277 時代...
武家

無外流の剣士と坐業

今、宮本昌孝さんの『夏雲あがれ』を読んでいる。東海の小藩で青春を送る三人の青年武士(新吾・太郎左・仙之助)が藩の存亡を賭けて巨悪と戦う時代小説。三人とも直心影流を学んでいるが、物語の中で無外流の剣士が登場し興味深い。「昨日、安富さまに居合を...