伝奇

歴史群像大賞と時代小説の賞

高妻秀樹さんの『胡蝶の剣』を読んでいる。この作品を入手したのは、主人公がタイ捨流の剣豪という設定が楽しみだったこともあるが、「第11回歴史群像大賞受賞」という帯のコピーが気になったことが大きい。プロフィールによると、作者の高妻さんは、195...
伝奇

タイ捨流の剣豪ヒーロー登場

高妻秀樹さんの『胡蝶の剣』を読み始めた。主人公の森本右近太夫一房(もりもとうこんのたいふかずふさ)は、時代小説のヒーローでは珍しいタイ捨流(作中では体捨流の表記)の剣豪。タイ捨流の流祖の丸目蔵人佐(まるめくらんどのすけ)藤原長惠(ふじわらな...
戦国

戦国武士のエリート、母衣衆

司馬遼太郎さんの『功名が辻』を読んでいる。長浜城主となり、京都にも屋敷を構える山内家の門前に捨て子があり、千代と一豊が育てることになるシーンが描かれていた。 ある朝、山内家の京都屋敷で小さな変事があった。 門番が朝、門前を清めるために出てみ...
ドラマ

大河ドラマの原作を考える

今年のNHKの大河ドラマの原作『功名が辻』を読み始めた。司馬遼太郎さんには晩年の国民作家としての偉い人というイメージをもっていて長らく敬遠していた。ようやくここ数年、肩に力を入れずに、司馬作品と向き合えるようになってきた気がする。歳を重ねて...
お悔やみ

久世光彦さんと「逃げ水半次」

演出家で作家の久世光彦(くぜてるひこ)さんが3月2日に死去された。宮山さんに先にコメントをつけていただいたとおりで、『逃げ水半次無用帖』という長編の時代小説を書かれていた。テレビ演出家や作家としての活躍は広く知られている。時代小説はおそらく...