市井人情 「かわせみ」文庫新作と野老沢 平岩弓枝さんの「御宿かわせみ」シリーズの第31巻、文庫の最新作『江戸の精霊流し』を読んだ。「かわせみ」を読んでいると、江戸の四季が抒情的に描かれていて、現在の東京の喧騒を忘れて、しばし和める時間がもてる。今回の巻では、お盆の精霊流しのように... 市井人情捕物江戸
人物 平賀源内の生涯を振り返る時代長編 諸田玲子さんの『恋ぐるい』を読んだ。単行本刊行時(2002年、新潮社)のタイトルは、『源内狂恋』だったもの。女性の情愛を描くことでは、定評のある諸田さんがどんなふうに江戸の才人・平賀源内を描くのか興味津々だった。平賀源内というと、小学生のこ... 人物市井人情江戸
伝奇 「闇を斬る」と町奉行所同心の給料 荒崎一海さんの『闇を斬る 残月無情』を読んだ。『直心影流龍尾の舞い』『刺客変幻』『四神跳梁』に続くシリーズ第四作めにあたる。主人公の鷹森真九郎は、今治藩の目付役を務めていたが、藩内の抗争に巻き込まれて、妻の雪江を伴って出奔し、江戸で直心影流... 2020.03.13 伝奇剣豪江戸
幕末維新 井伊直弼と近江商人 幸田真音さんの『あきんど 絹屋半兵衛』(上・下)を読了した。読み始める前、単行本刊行時のタイトル『藍色のベンチャー』のままのほうがいいのではないかと思っていたが、最後まで読んでみると、改題した訳が納得いった。幸田さんは、『小説ヘッジファンド... 幕末維新経済
お知らせ 歴史時代書房時代屋に行ってきた 久しぶりに神田神保町界隈に行ってきた。お目当ては、2月にオープンして以来、その存在が気になっていた歴史時代書房「時代屋」である。場所は靖国通り沿いで小川町交差点からすぐのところ。ビルの1階と2階が店舗だった。ちょうどGW期間中ということで、... お知らせ時代小説