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戦国

文春文庫の新刊より

『桶狭間の勇士』(中村彰彦著、720円) 桶狭間の戦いで今川義元の首級を挙げた毛利新介と服部小平太の二人を通して、信長と秀吉を描く歴史長編小説。今川義元を討った信長の家臣の数奇な運命に食指が動く。 桶狭間の勇士 (文春文庫) 作者: 中村彰...
医療

江戸の歯医者さんが探偵役

和田はつ子さんの『口中医桂助事件帖 南天うさぎ』を読んだ。主人公の藤屋桂助は、二十歳をいくつか出た年で、長崎で修業を積んだ口中医(歯と口の医者)。実家は、日本橋随一の呉服問屋。 当時、口中医は兼康家、親康家など代々世襲が多く、こうした格式あ...
伝奇

小江戸川越と天海僧正

梅雨の晴れ間の一日、川越散策に出かける。川越は二回目だったが、シルバー案内ボランティアの方にガイドをしていただき、貴重な話がたくさん聞けて、新しい発見が多く、大いに歴史の勉強になった。 約半日(四時間)のコースは、以下の通り。 本川越駅→喜...
武家

海坂藩もの+乙川作品÷2の魅力

今井絵美子さんの『雀のお宿』を読んだ。何かマージャンの本みたいなタイトルだが、瀬戸内の一藩(瀬戸藩=架空)を舞台にした連作形式の時代小説。前作の『鷺の墓』に続くシリーズ第二弾であり、武家社会を生きる男女を情感豊かに描く全五編を収録している。...
ユーモア

紀伊国屋文左衛門とみかん伝説

米村圭伍さんの『紀文大尽舞』を読み始めた。 「沖の暗いのに白帆がみえる あれは紀の国蜜柑船」 と、カッポレの唄にも歌われた、紀伊国屋文左衛門のみかん伝説が紹介されていた。 貞享二年(1685)の秋、紀州有田は、例年になくみかんが大豊作だった...