ユーモア痛快無比の姫君小説、登場 米村圭伍さんの『おんみつ蜜姫』を読んだ。米村さんといえば、『退屈姫君伝』などの「めだか姫」がおなじみで、元気で破天荒な姫君を描かせたら当代一の時代小説家。今回は、『退屈姫君伝』よりも四十年ほど前の享保時代が舞台である。 おんみつ蜜姫 (新潮... 2020.02.06ユーモア江戸痛快
市井人情「公事宿事件書留帳」に新キャラクター 澤田ふじ子さんの『無頼の絵師』を読んだ。京の公事宿「鯉屋」に居候する田村菊太郎が難事件を人情味あふれる裁きで解決する「公事宿事件書留帳」シリーズの第十一集である。 無頼の絵師―公事宿事件書留帳〈11〉 (幻冬舎文庫) 作者: 澤田ふじ子 出...市井人情捕物江戸
武家浅野内匠頭夫人から描く忠臣蔵 湯川裕光さんの『瑤泉院 忠臣蔵の首謀者・浅野阿久利』を読み始めた。『瑤泉院 三百年目の忠臣蔵』のタイトルで、1998年10月に新潮社より刊行された作品が、文庫化に伴い改題したもの。瑤泉院は、浅野内匠頭長矩の夫人阿久利(あぐり)が長矩切腹後に...武家江戸
伝奇東北の藩を舞台にした時代小説 高橋義夫さんの『かげろう飛脚』を読んだ。単なる御家騒動ものに終わらず、武士としての生き様を描いていて面白かった。主人公の鬼悠市の活躍ぶりも見ものだが、悠市に密命を下す奏者番の加納正右衛門、悠市の上司ながら形ばかりで秘事を知らされていない足軽...伝奇武家江戸
伝奇待ちに待った、年末年始休みに突入 今年は後半になって、急に仕事が忙しくなってしまい、ブログとHPの更新がままならなくなった。「ほぼ日刊時代小説」のタイトルも返上しなくてはならないくらいのピンチだ。でも、今日から待ちに待った年末年始の休みに突入。時代小説の読書に、溜まっていた...伝奇江戸