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市井人情

江戸の人にもお金は大事

『万事金の世』を読み終えた。お金をテーマにした悲喜劇を描いた時代小説のアンソロジーである。この本に収録された作家のラインナップに妙味がある。活躍が目覚しい現役作家から、故人になられた作家まで、バランスがいい。 万事金の世―時代小説傑作選 (...
作家

文芸評論家の井家上隆幸さんの話

昨晩、ある雑誌の企画で文芸評論家の井家上隆幸(いけがみたかゆき)さんとお会いする機会があった。井家上さんというと、『20世紀冒険小説読本』(海外篇・国内篇)などの著作があり、日本の冒険小説の書評家の第一人者として知られる。 20世紀冒険小説...
江戸

棄捐令をテーマにした時代小説

山本一力さんの『損料屋喜八郎始末控え』を久々に読み返した。深川を描いた名作をピックアップしていて、本を取り出して読み始めたら面白くて、つい最後まで読んでしまった。この作品は、山本さんの初の長篇時代小説であり、単行本刊行当時(2000年5月ご...
伝奇

殺生方控に隠された将軍家の秘密

えとう乱星さんの『あばれ奉行』を読了した。本作品は、『かぶき奉行』『ほうけ奉行』に続く「殺生奉行」シリーズ3作目だが、作者のあとがきによると、本来のタイトルは、『殺生方控』〈慶安編・元禄編・享保編〉とする心積もりだったようだ。それぞれの作品...
伝奇

殺生奉行シリーズの完結編

えとう乱星さんの『あばれ奉行 安藤源次郎殺生方控』を読んでいる。10年前に単行本で読んで、その面白さに感動して、一気にえとう乱星さんがごひいきの作家の一人になったという記憶のある作品。 あばれ奉行―安藤源次郎殺生方控 (ベスト時代文庫) 作...