剣豪

「密命」の最新刊2冊の衝撃

佐伯泰英さんの『烏鷺・密命・飛鳥山黒白』と『初心 密命・闇参籠』を続けて読んだ。佐伯時代小説の99冊めと100冊めにあたる作品でもある。烏鷺―密命・飛鳥山黒白〈巻之十六〉 (祥伝社文庫)作者: 佐伯泰英出版社/メーカー: 祥伝社発売日: 2...
市井人情

深川が舞台にした大長編市井小説

江戸深川を舞台にした市井小説は多いが、富樫倫太郎さんの「すみだ川物語」のように3巻(『宝善寺組悲譚』『切れた絆』『別れ道』)で構成される、大長編のものは珍しい。ページ数が多い分、隅田川(作中では「すみだ川」となっている)沿いの裏長屋で暮らす...
幕末維新

大奥と寺社の蜜月ぶり

歴史学者の安藤優一郎さんとお会いした。安藤さんといえば、ちょうど今日あたりから、最新刊の『江戸城・大奥の秘密』が書店に並んだところ。『江戸城・大奥の秘密』は、時代劇などで描かれることが多い、女の園、大奥の知られざる実像に迫る読み物。来年の大...
捕物

鎌倉河岸の面々が川越を行く

佐伯泰英さんの『代がわり』を読む。鎌倉河岸の酒問屋豊島屋に集う四人の若者(政次、亮吉、彦四郎、しほ)の活躍を描く「鎌倉河岸捕物控」シリーズの第十一弾。代がわり―鎌倉河岸捕物控 (ハルキ文庫 時代小説文庫)作者: 佐伯泰英出版社/メーカー: ...
ドラマ

水戸藩の書物同心とは

出久根達郎さんの『おんな飛脚人 世直し大明神』を読み始めた。前作の『おんな飛脚人』は、NHKで本上まなみさんの主演でドラマ化(「人情とどけます~江戸娘飛脚」)されたほどで、読み味がよかった。久々におんな飛脚人のまどかや清太郎、ふさなど、飛脚...