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ミステリー

最近気になる時代小説家、稲葉稔さん

最近気になる時代小説家の一人に、稲葉稔さんがいる。ちょうど、講談社文庫書き下ろしで、『闇夜の義賊』が発行されたので早速読んでみた。 闇夜の義賊 武者とゆく(二) (講談社文庫) 作者: 稲葉稔 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2006...
ユーモア

痛快無比の姫君小説、登場

米村圭伍さんの『おんみつ蜜姫』を読んだ。米村さんといえば、『退屈姫君伝』などの「めだか姫」がおなじみで、元気で破天荒な姫君を描かせたら当代一の時代小説家。今回は、『退屈姫君伝』よりも四十年ほど前の享保時代が舞台である。 おんみつ蜜姫 (新潮...
市井人情

「公事宿事件書留帳」に新キャラクター

澤田ふじ子さんの『無頼の絵師』を読んだ。京の公事宿「鯉屋」に居候する田村菊太郎が難事件を人情味あふれる裁きで解決する「公事宿事件書留帳」シリーズの第十一集である。 無頼の絵師―公事宿事件書留帳〈11〉 (幻冬舎文庫) 作者: 澤田ふじ子 出...
武家

浅野内匠頭夫人から描く忠臣蔵

湯川裕光さんの『瑤泉院 忠臣蔵の首謀者・浅野阿久利』を読み始めた。『瑤泉院 三百年目の忠臣蔵』のタイトルで、1998年10月に新潮社より刊行された作品が、文庫化に伴い改題したもの。瑤泉院は、浅野内匠頭長矩の夫人阿久利(あぐり)が長矩切腹後に...
伝奇

東北の藩を舞台にした時代小説

高橋義夫さんの『かげろう飛脚』を読んだ。単なる御家騒動ものに終わらず、武士としての生き様を描いていて面白かった。主人公の鬼悠市の活躍ぶりも見ものだが、悠市に密命を下す奏者番の加納正右衛門、悠市の上司ながら形ばかりで秘事を知らされていない足軽...