武家

吉良上野介夫人の富子から見た忠臣蔵

1日遅れのエントリになってしまったが、12月14日といえば、赤穂浪士の吉良邸討ち入りの日。もっとも江戸時代は旧暦だから、今のカレンダーでいえば1月下旬になるわけだが…。ともかく、赤穂浪士の討ち入りを題材にとった時代小説が読みたくなる。今年は...
歴史読み物

享保の改革を推進するキャリア官僚大岡越前

安藤優一郎さんから最新刊の『江戸のエリート経済官僚 大岡越前の構造改革』(NHK生活人新書)を読んだ。安藤さんは、『観光都市江戸の誕生』や『江戸城・大奥の秘密』などの著作で知られる歴史家で江戸時代研究のスペシャリストである。今回は、江戸南町...
市井人情

冬の通勤にピッタリ、じんわりと心が温もる市井小説

今井多美子さんの『寒雀』を読む。武士を捨てて、照降町の書役を務めるようになった喜三次を主人公とする市井小説シリーズの第二弾である。寒雀―照降町自身番書役日誌 (廣済堂文庫)作者: 今井絵美子出版社/メーカー: 廣済堂出版発売日: 2007/...
伝奇

今後の展開が楽しみな「無茶の勘兵衛」シリーズ

浅黄斑さんの『冥暗の辻』を読む。「無茶の勘兵衛」シリーズの第4弾で、帯には「ビルドゥングスロマン(ドイツ語でBildugsroman。主人公の人格形成や成長をテーマとして書かれた小説のこと。日本語では教養小説と呼ばれる)の傑作」と書かれてい...
ミステリー

防衛省スキャンダルを思い出させる時代小説

松井今朝子さんの『辰巳屋疑獄』を読む。役人と商社の癒着、今ニュースを騒がせている山田洋行スキャンダルを彷彿させるような江戸時代の一大疑獄事件を描いた時代小説。辰巳屋は大坂一の炭問屋で掛屋(大名相手の金融業)も営む豪商。手代四百六十人、家財二...