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武家

若草姫で面白さアップの「湯守り日記」

高橋義夫さんの『若草姫』を読んだ。やむを得ない私闘を咎められ勘当同然に肘折温泉の湯守りとなった新庄藩士(正しくは次男で部屋住み)の花輪大八を主人公にした「花輪大八湯守り日記」シリーズ第2弾。雪深い湯治宿にやってきた姫君の持つ草子『若草ものか...
ミステリー

新キャラクター入れ歯師登場

和田はつ子さんの『すみれ便り』を読んだ。江戸の歯医者さん、口中医の藤屋桂助が治療に推理に大活躍する「口中医桂助事件帖」シリーズの第5弾である。桂助を房楊枝職人の鋼次と医師の娘・志保が助ける三人のチームワークが心温かくなるシリーズに、新しいキ...
市井人情

江戸のおいしい食べ物が出てくる時代小説

宇江佐真理さんの『卵のふわふわ』を読む。「八丁堀喰い物草紙・江戸前でもなし」とサブタイトルが付いていて、各章には「秘伝 黄身返し卵」「美艶 淡雪豆腐」「酔余 水雑炊」「涼味 心太」「安堵 卵のふわふわ」「珍味 ちょろぎ」と食べ物の名前が並び...
ブックガイド

『TITLE』の時代小説特集は垂涎モノ

文藝春秋の『TITLE』9月号で、「ビジネスに効く時代小説 全203冊」と題して、時代小説の特集を組んでいる。 スタイリッシュな大人の男性向けの雑誌ということで、自分には縁遠いかなと思っていたのだが、100ページにわたる時代小説特集は圧巻。...
捕物

ますます面白くなる「あくじゃれ瓢六」シリーズ

諸田玲子さんの『こんちき』を読む。『あくじゃれ瓢六捕物帖』に続く、色男の小悪党、瓢六が活躍する痛快時代小説シリーズの第2弾である。シリーズの第2作目というのは、とても重要な位置にあると思う。シリーズ化が成功するかどうかの決め手になっているの...