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市井人情

浮世絵師国芳と遠山の金さん

河治和香(かわじわか)さんの『侠風むすめ(きゃんふうむすめ)』を読んだ。河治さんは、『秋の金魚』で第2回小学館文庫小説賞を受賞された、注目の時代小説家。『秋の金魚』では、江川太郎左衛門配下の二人の男の間で、恋に悩む女性を主人公に配して幕末か...
ドラマ

向田邦子展と時代劇

世田谷文学館で行われている「向田邦子 果敢なる生涯」の企画展示を見てきた。恥ずかしながら、向田さんの小説もエッセイもちゃんと読んだことはなかったが、展示で生原稿を読み進めるうちにあらためて文章がとても上手いということを実感し、エッセイ集の『...
市井人情

霊岸島の下り酒問屋を舞台にした捕物小説

千野隆司さんの『新川河岸迷い酒』を読む。『大川端ふたり舟』に続く、「霊岸島捕物控」シリーズの第2弾である。主人公は、霊岸島富島町一丁目に家がある、岡っ引きの五郎蔵。前作では一人娘のお妙を中心に物語が進んだが、今回は五郎蔵の活躍にスポットが当...
戦国

信長時代の間者(スパイ)を描く時代小説

岡田秀文さんの『最後の間者』を読む。先日、読んだ『秀頼、西へ』が面白くて、あらためて岡田作品に注目している。『最後の間者』は、以前に1/4程度読み、投げ出していた本だった。 最後の間者 (時代小説文庫) 作者: 岡田秀文 出版社/メーカー:...
お悔やみ

三好京三さん、死去

1977年に「子育てごっこ」で第76回直木賞を受賞された作家の三好京三さんが、5月11日、脳梗塞のため死去された。76歳だった。 三好さんというと、故郷に縁の深い義経を題材にした時代小説を書かれている。その中でも『陸奥黄金街道―小説金売り吉...