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剣豪

「剣客春秋」―千坂道場、存亡の危機

鳥羽亮さんの『剣客春秋 濡れぎぬ』を読む。一刀流中西派の千坂道場を営む、千坂藤兵衛と里美の父娘が活躍する剣豪小説シリーズ「剣客春秋(けんかくしゅんじゅう)」シリーズの第四弾である。剣客の父と子が力を合わせて活躍する時代小説といえば、池波正太...
江戸

無頼の天才と奸臣の郡代が和算対決

鳴海風(なるみふう)さんの『美しき魔方陣 久留島義太見参!』を読んだ。鳴海さんは、円周率の自乗の公式を発見した建部賢弘を描いた短篇『円周率を計算した男』で第十六回歴史文学賞を受賞したほか、和算(鎖国化の江戸時代に発達した日本独特の数学)の祖...
ブックガイド

「歴史街道」と「文蔵」で歴史を楽しむ

久々に「歴史街道」を読む。2月号はNHK大河ドラマで話題の「篤姫」の特集。宮崎あおいさんは、相変わらずかわいい。歴史好きの勘所を押さえた、こういう取り上げられかたをすると、大河ドラマを見たいと思う。 歴史街道 2008年 02月号 出版社/...
市井人情

品川宿の人情が楽しめる時代小説

今井絵美子さんの「立場茶屋おりき」は、東海道の第一の宿場、品川にある立場茶屋(たてばぢゃや)を舞台にした時代小説シリーズ。立場茶屋は、東海道を旅する人に飲食を提供する茶店のこと。美人女将おりきが営む立場茶屋は料理が自慢の旅籠としても知られて...
伝奇

小松左京賞作家の捕物帳

年末に伊藤致雄(いとうむねお)さんの『吉宗の偽書 兵庫と伊織の捕物帖』を読んだ。作者の伊藤さんは、1942年宮城県生まれで、2005年に『神の血脈』で第6回小松左京賞を受賞された気鋭の作家である。『神の血脈』は幕末を舞台にした壮大なスケール...