市井人情 妻が卒中で半身不随になっていまったら 曽田博久さんの『孤剣の絆 同行二人長屋物語』を読む。『千両帯』『万両剣』『十両首』と続く、曽田さんの「新三郎武狂帖」シリーズのファンだが、今回は新シリーズということで、期待感を持って読み始めた。 孤剣の絆―同行二人長屋物語 (時代小説文庫)... 市井人情江戸
女性 江戸の「おくりびと」-三昧聖を描く時代小説 日本映画の「おくりびと」が第81回米アカデミー賞外国語映画賞を受賞し、納棺師という職業が注目されている。高田郁(たかだかおる)さんの『出世花』は、寺の湯灌場で亡骸を湯で洗い清めて、棺(「早桶(はやおけ)や「座棺」(ざかん))に納めるという、... 2020.01.12 女性市井人情江戸
城 北條氏の河越城の合戦を描く歴史時代小説 海道龍一朗(かいとうりゅういちろう)さんの『北條龍虎伝』を読んだ。2006年7月に新潮社より刊行された『後北條龍虎伝』を文庫化にあたり、改題したものだ。徳川家の前に江戸(武蔵国)を統治していたのは北條家である。しかし、長年、東京に住み、箱根... 城戦国
ミステリー 若き日の大隈重信の姿を活写 渡辺房男(わなたべふさお)さんの『円を創った男 小説・大隈重信』を読んだ。渡辺さんに注目したのは、『ゲルマン紙幣一億円』を読んでからである。明治政府が発行した紙幣・明治通宝(ドイツの会社が印刷したことから通称ゲルマン紙幣と呼ばれた)の精巧な... ミステリー明治経済
ブックガイド 北方謙三さんの時代小説をガイド 今、発売中の『文蔵 2009.2』で「北方謙三「歴史ロマン」の世界」と題して、北方さんの時代・歴史小説の世界を、ご本人へのインタビューを交えて特集していた。北方さんというと、『武王の門』に始まる南北朝時代から題材を採った歴史小説や『三国志』... 2020.01.22 ブックガイド作家時代小説読書・本