ブックガイド時代小説とは何か 時代小説バカというぐらい、普段、時代小説しか読んでいない。そんな時代小説バカの私から見ると、『文蔵 2009・3』はかなり琴線にひっかかる箇所が多い。 文蔵 2009.3 (PHP文庫) 作者: PHP文庫「文蔵」編集部 出版社/メーカー:...ブックガイド時代小説読書・本
市井人情妻が卒中で半身不随になっていまったら 曽田博久さんの『孤剣の絆 同行二人長屋物語』を読む。『千両帯』『万両剣』『十両首』と続く、曽田さんの「新三郎武狂帖」シリーズのファンだが、今回は新シリーズということで、期待感を持って読み始めた。 孤剣の絆―同行二人長屋物語 (時代小説文庫)...市井人情江戸
女性江戸の「おくりびと」-三昧聖を描く時代小説 日本映画の「おくりびと」が第81回米アカデミー賞外国語映画賞を受賞し、納棺師という職業が注目されている。高田郁(たかだかおる)さんの『出世花』は、寺の湯灌場で亡骸を湯で洗い清めて、棺(「早桶(はやおけ)や「座棺」(ざかん))に納めるという、... 2020.01.12女性市井人情江戸
城北條氏の河越城の合戦を描く歴史時代小説 海道龍一朗(かいとうりゅういちろう)さんの『北條龍虎伝』を読んだ。2006年7月に新潮社より刊行された『後北條龍虎伝』を文庫化にあたり、改題したものだ。徳川家の前に江戸(武蔵国)を統治していたのは北條家である。しかし、長年、東京に住み、箱根...城戦国
ミステリー若き日の大隈重信の姿を活写 渡辺房男(わなたべふさお)さんの『円を創った男 小説・大隈重信』を読んだ。渡辺さんに注目したのは、『ゲルマン紙幣一億円』を読んでからである。明治政府が発行した紙幣・明治通宝(ドイツの会社が印刷したことから通称ゲルマン紙幣と呼ばれた)の精巧な...ミステリー明治経済