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芸道

宗旦狐―茶湯にかかわる十二の短編(4)

澤田ふじ子さんの茶をテーマにした短篇集『宗旦狐―茶湯にかかわる十二の短篇 (徳間文庫)』のことに度々触れてきたが、実に興味の尽きない話題が多い。「愛宕の剣」という短篇では、宇治の茶師の上林家が登場する。茶師は格式によって、御物茶師、御袋茶師...
芸道

非道、行ずべからず(3)

松井今朝子さんの『非道、行ずべからず (集英社文庫)』を読了。タイトルは、世阿弥の『風姿花伝 (岩波文庫)』の中の言葉、「この道に至らんと思はん者は、非道を行ずべからず」から。中村勘三郎の家に代々伝わる扁額に「非道を行ずべからず」を掲げられ...
芸道

宗旦狐―茶湯にかかわる十二の短編(3)

『宗旦狐―茶湯にかかわる十二の短篇 (徳間文庫)』に収録された、「大盗の籠」を読んでいたら、江戸中期に、東海道筋を騒然とさせた大盗賊日本左衛門の腹心第一と言われる中村左膳が登場した。偽名で梶井宮門跡に近習として仕えたと記されている。 その中...
芸道

宗旦狐―茶湯にかかわる十二の短編(2)

『宗旦狐―茶湯にかかわる十二の短篇 (徳間文庫)』を通勤時間に読み始めた。限られた紙数の中に、いろいろな人間性が活写された澤田ふじ子ワールドが構築されていて、期待通りの作品。「幾世の椿」という話で、戦国武将の松永弾正のことに触れられていたが...
伝奇

白魚の陣十郎―江戸隠密水軍(3)

室町時代、足利将軍の料理番を務めた四条流は、四条中納言藤原山蔭(824-888)卿が鯉を包丁したことから始まったと言われている。この四条流はその後多くの分派を生み出しながらも公家・武家の間に広くひろまっていった。四条流の系統には「園流」「園...