単行本

文芸の力で世を治めようと願う源実朝を描く、新人賞受賞作

『言の葉は、残りて』佐藤雫(さとうしずく)さんの長編時代小説、『言の葉は、残りて』(集英社)を入手しました。鎌倉幕府の三代将軍・源実朝を主人公に、頼朝の死後、繰り広げられた覇権争いを描いた歴史時代小説です。著者は、本作品(「海の匂い」を改題...
ミステリー

絵師写楽の謎に迫る、レジェンド作家の幻の長編、遂に文庫化

『写楽』皆川博子さんの長編時代小説、『写楽』(角川文庫)を入手しました。謎に満ちた浮世絵師・東洲斎写楽を描く時代小説には、杉本章子さんの『写楽まぼろし』、泡坂妻夫さんの『写楽百面相』など、復刊してほしい、優れた作品が少なくありません。寛政5...
人物

七人の人気戦国武将たちの、爽快なる“初陣”を描く短編集

『武者始め』宮本昌孝さんの短編歴史時代小説集、『武者始め』(祥伝社文庫)を入手しました。本書は、信長、秀吉、家康に加えて、武田信玄、上杉謙信、北条早雲、真田幸村という、人気の戦国武将の武者始め、すわなち、“初陣”を描いた短編集です。一日に十...
戦国

「礼」を失った戦国の世に、「礼」の意を問う清張賞受賞作

『天地に燦たり』川越宗一さんの長編歴史時代小説、『天地に燦たり』(文春文庫)を紹介します。本書は、著者のデビュー作で、第25回松本清張賞受賞作品。2019年に刊行した、長編2作目の『熱源』で第162回直木賞を受賞されました。文庫版の解説では...
女性

遊女の夢の後押しをする、飯盛旅籠の遣り手・おひろの物語

『そんな夢をあともう少し 千住のおひろ花便り』稲田和浩さんの文庫書き下ろし時代小説、『そんな夢をあともう少し 千住のおひろ花便り』(祥伝社文庫)を入手しました。著者は、プロフィールの肩書では、大衆芸能脚本家、演芸評論家、ライター。落語、講談...