単行本★時代小説新刊情報|2024年3月の新刊(1日→末日)
2024年3月1日から3月末日の間に、単行本(新書含む)で刊行される時代小説、歴史関連書、古典日本文学の新刊情報リストです。新刊の各タイトルは、Amazon.co.jpの詳細紹介ページにリンクを張っています。
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西條奈加さんの『姥玉みっつ』
名手宅の祐筆を得て静かな余生を過ごしたいお麓は、おはぎ長屋という長屋に住んでいました。これで老後の安泰は約束されたと思い込んでいましたが、その平穏な暮らしはわずか一年で終わりを迎えたます。
お菅が越してくると、さらに半年後にはお修がやってきたのです。
二人の幼馴染はお麓の長屋を毎日欠かさず訪ねてきては、心底どうでもいい話をしゃべり散らします。
安穏に暮らすはずのお麓の余生はどうなってしまうのでしょうか。
さらには、いろいろな事件に巻き込まれていき……。
江戸を舞台に「女性の老後」をテーマにした悲喜劇を描く長編小説。
吉川永青さんの『虎と兎』
幕末、アメリカへ渡った白虎隊の生き残りの少年虎太郎は、インディアンの少女ルルを助けました。虎太郎は南北戦争の英雄カスターに追われるルルを助けながら、アメリカ縦断の旅へ出るますが……。戦国小説、時代小説の名手である著者が送る、サムライ西部劇アクション。
千葉ともこさんの『火輪の翼』
玄宗皇帝が政治を疎かにし国が乱れていた唐の時代。民を救うため安禄山と史思明が挙兵し、安史の乱が勃発しました。しかし、戦は泥沼化し、国は疲弊していきます。絶大な人気を誇った力者の娘・呉笑星、史家の長男・史朝義、安家の次男・安慶緒は、命を賭して戦を終わらせようと誓いますが……。胸熱の中国歴史エンターテインメント。
あさのあつこさんの『闇医者おゑん秘録帖-碧空の音』
わけありの女たちを診療するおゑんの許へ、何かを極度に怖れている妊婦が訪ねてきました。彼女は目を血走らせ、十両を差し出しながら言う。「お願いします。この子を産ませてください」と。
後日、吉原惣名主に依頼され診ることになった女郎も、奇矯な妊婦でした。大店の主人に身請けされることが決まっていて、その子を身籠っていながら、「産みたくない」と叫びながら自死しようとしたのでした。
彼女たちは何者で、何故、一人は出産を望み、もう一人は出産を拒否するのでしょうか? 疑念がきざしたおゑんは、その謎を追うことに……。
帚木蓬生さんの『香子(四)紫式部物語』
彰子中宮に二人目の皇子が生まれ、道長が権勢を極めていく中、香子(紫式部)は「女人の哀しみ」を込め、『源氏物語』を書き続けます。
上田秀人さんの『新陰の大河 上泉信綱伝』
上泉信綱は、相模国小田原城主・北条氏との戦いで獅子奮迅の活躍虚しく、主君である上野国箕輪城主長野業政の嫡男・吉業は護りきれませんでした。
無能な関東管領を見限り、甲斐国の武田晴信の誘いにもなびかず、我が道を行く主君に仕える信綱でしたが、ついに業政の命運が尽きてしまいます。
信綱は「兵法を極めよ」という業政の遺言を成し遂げるべく、弟子の疋田文五郎、神後宗治とともに諸国修業の旅に出る決意を固めることに。戦国武将剣豪ロマン。
赤神諒さんの『佐渡絢爛』
元禄時代の佐渡金山を舞台にした歴史ミステリー。次々と起こる怪事件の現場には、血塗れの能面が! 衝撃の真相とは!? 後に勘定奉行として貨幣改鋳を行ったことで知られる、荻原重秀も佐渡奉行として登場します。
★2024/3/16追記
高瀬乃一さんの『無間の鐘』
修験者のなりをして国々を放浪する謎の「十三童子」。役者と見まがうこの色男は、錫杖を鳴らし銀のキセルをふかしながら、欲にまみれた人間たちをこう誘います。
「来世で地獄に堕ちてもよいなら、ひとつだけ願ってこの鐘を撞け」
ただし、撞いた者は来世に底なしの無間地獄に堕ち、子も今生で地獄に堕ちるとも。
第12回日本歴史時代作家協会賞新人賞受賞作家が描く、恐るべき因果応報譚。
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