単行本★2023年10月の新刊

単行本★時代小説新刊情報｜2023年10月の新刊（1日→末日）

2023年10月1日から10月末日の間に、単行本（新書含む）で刊行される時代小説、歴史関連書の新刊情報リストです。新刊の各タイトルは、Amazon.co.jpの詳細紹介ページにリンクを張っています。
→新刊情報リストを見る

夢枕獏さんの『陰陽師烏天狗ノ巻』
「もしも、おれが先に死んだら、いったいこの世のたれが、ここに座っておまえの酒の相手をするというのだ」――。シリーズ第18巻となる最新作には、衝撃的な展開でファンを沸かせた「梅道人」を収録。晴明と博雅の変わりゆく気持ちと、変わらない絆とは……。
さらに蘆屋道満を主人公に据えた「殺生石」や、動く不動明王にまつわる謎を解く「ちび不動」など、8編を収録。

麻宮好さんの『月のうらがわ』
深川の新兵衛長屋に住む十三歳のお綾。三年前に母を亡くしたが、大工の父、弟正太と慎ましく暮らしていました。ある日、父の朋輩重蔵の店賃滞納で揉めている中、隣に坂崎清之介という写本を生業とする侍が越してきました。本好きのお綾は、部屋の片づけを束脩代わりに坂崎に手習いを見てもらうことに。そこで書きかけの本『つきのうらがわ』を見つけます。子が亡き母の住む月へ辿りつこうとする物語で、「続きを考えさせてくれませんか」とお綾は頼みこみ、正太と重蔵の子おはると一緒に考え始めます。
「第1回警察小説新人賞」受賞『恩送り泥濘の十手』に次ぐ、最新作。

梶よう子さんの『雨露』
慶応四年。鳥羽伏見の戦いで幕府軍を破った新政府軍が江戸に迫ります。多くの町人も交えて結成された彰義隊は上野寛永寺に立て籠もりますが、わずか半日で最新兵器を駆使する官軍に敗北。なぜ、名もなき彼らは、無謀な戦いの場に身を投じたのでしょうか。臆病者の旗本次男・小山勝美ら、若き彰義隊隊士の葛藤と非業の運命を描き出す、幕末長編小説。

逢坂冬馬さんの『歌われなかった海賊へ』
1944年、ナチス体制下のドイツ。父を処刑されて居場所をなくした少年ヴェルナーは、体制に抵抗しヒトラー・ユーゲントに戦いを挑むエーデルヴァイス海賊団の少年少女に出会います。やがて市内に建設された線路の先に強制収容所を目撃した、彼らのとった行動とは？
『同志少女よ、敵を撃て』で2022年本屋大賞受賞した作家の、受賞後第1作。

あさのあつこさんの『野火、奔る』
小間物問屋『遠野屋』の主清之介は、生国嵯波の紅花産業に莫大な金を注ぎ込んできました。その紅餅を積んだ船が突然消え、さらに奉公人のおちやにも騒動が起きます。
『遠野屋』に降りかかる不穏な動き、清之介に纏わりつく、血の臭い、底なしの闇。ニヒルな同心、木暮信次郎、元刺客の商人、遠野屋清之介。尋常ならざる男と男がうねり合う、累計110万部突破「弥勒シリーズ」第12弾。

天羽恵さんの『もゆる椿』
2022年、「日盛りの蝉」で第６回大藪春彦新人賞を受賞した天羽惠（あまうめぐみ）さんの単行本デビュー作です。鬼と呼ばれた少女と剣だけが取り柄の青年が織りなす仇討ち道中物語。

★2023/10/29追記
馳月基矢さんの『おイネの十徳』
シーボルトの娘イネの波乱に満ちた生涯を描く三部作の第一作。12歳の少女おイネが自立の道に目覚める長崎での日常を描きます。
おイネは、母おたきの再婚相手・和三郎が営む俵屋で暮らしていました。そこへ旅装の男が高野長英が現れました。長英は、絵師川原慶賀を探しているとイネに明かしました。

三田誠広さんの『善鸞』
造悪無礙など非道に奔る東国の門徒を鎮めるため親鸞の命で下向した嫡嗣善鸞。性信・真仏ら親鸞面授の門弟との確執、忍性・日蓮ら鎌倉仏教の名僧たちとの諍論を経て独自の道を辿る、親鸞の嫡嗣にして義絶された宗門の異端者の生涯とは？

！おすすめ度
★：読みたい／入手したい
■：新装版／復刊
♪ ：気になる／チェックしたい

●10月1日発売　文芸社
	『人間の驕慢を暴き戒める宇江佐真理さんの時代小説』	奥井元生
	『雄略天皇　倭の国から日本へ　１０』	阿上万寿子
●10月1日発売　捕物出版
	『加田三七叢書　第九巻　切られお富（下巻）』	村上元三
●10月2日発売　エムディエヌコーポレーション
	『藤原氏の正体』	三猿舎編集
●10月2日発売　つむぎ書房
	『三姉妹日光例幣使旅』	杜沖
●10月3日発売　NextPublishing Authors Press
	『長州軍を撃て』	相良しゅう平
●10月3日発売　幻冬舎
	『四季の華～和歌が織りなす平安時代、雅の世界～』	かとうなお
●10月5日発売　静山社・静山社ペガサス文庫
	『三国志 7 五虎大将軍』	小前亮
●10月6日発売　ABCアーク
	『歴史人2023年11月号（特集：徳川15代将軍ランキング）』	歴史人編集部編集
●10月6日発売　KADOKAWA
	『ダ・ヴィンチ 2023年11月号』
●10月6日発売　PHP研究所
	『歴史街道2023年11月号（特集1「新・関ケ原）』	歴史街道編集部編集
●10月6日発売　筑摩書房・ちくま新書
	『古代日本の宮都を歩く』	村井康彦
●10月6日発売　文藝春秋
★	『陰陽師烏天狗ノ巻』	夢枕獏
●10月10日発売　NHK出版・NHK出版新書
	『平安貴族とは何か: 三つの日記で読む実像』	倉本一宏
●10月10日発売　朝日新聞出版・朝日選書
	『武家か天皇か』	関幸彦
●10月11日発売　ワニブックス・ワニブックスPLUS新書
	『戦争と嘘 – 満州事変から日本の敗戦まで』	井上寿一
●10月12日発売　講談社・講談社選書メチエ
	『日本精神史近代篇上』	長谷川宏
	『日本精神史近代篇下』	長谷川宏
●10月12日発売　祥伝社
★	『月のうらがわ』	麻宮好
●10月13日発売　朝日新聞出版・朝日新書
	『日本三大幕府を解剖する　鎌倉・室町・江戸幕府の特色と内幕』	河合敦
●10月13日発売　徳間書店
	『藤原道長千年の夢』	宮崎正弘
●10月14日発売　PHP研究所・PHP新書
	『『源氏物語』のリアル紫式部を取り巻く貴族たちの実像』	繁田信一
●10月14日発売　角川春樹事務所
♪	『陸軍中野学校外伝 ?介石暗殺命令を受けた男』	伊藤祐靖
●10月16日発売　講談社
	『はじめて読むレオナルド・ダ・ヴィンチ』	石崎洋司
●10月16日発売　平凡社・平凡社新書
	『和食の文化史: 各地に息づくさまざまな食』	佐藤洋一郎
●10月17日発売　文藝春秋・文藝春秋企画出版
	『子規庵・『日本美術』般若の巻・鴫立庵　原安民と千代のこと』	森龍朗
●10月18日発売　KADOKAWA
	『家康の天下支配戦略羽柴から松平へ』	黒田基樹
●10月18日発売　幻冬舎
★	『雨露』	梶よう子
●10月18日発売　新潮社
	『吉村昭と津村節子―波瀾万丈おしどり夫婦』	谷口桂子
●10月18日発売　早川書房
★	『歌われなかった海賊へ』	逢坂冬馬
●10月19日発売　講談社・講談社現代新書
	『世界史の中の戦国大名』	鹿毛敏夫
●10月20日発売　新潮社
	『小説新潮　2023年11月号』	小説新潮編集編集
●10月20日発売　朝日新聞出版
	『【最新版】京都たのしい社寺カタログ』	片山直子
●10月20日発売　文藝春秋
	『オール讀物 2023年11月号「絶対、小説家になる!」』
●10月23日発売　中央公論新社・中公新書
	『ケマル・アタテュルク-オスマン帝国の英雄、トルコ建国の父』	小笠原弘幸
	『バロック美術-西洋文化の爛熟』	宮下規久朗
●10月23日発売　中央公論新社
♪	『都筑道夫の小説指南-増補完全版』	都筑道夫
●10月23日発売　長崎文献社
★	『おイネの十徳』 →記事：おイネ、十二歳。高野長英と父シーボルトの思い出を探して	馳月基矢
●10月24日発売　朝日新聞出版・週刊朝日ムック
	『生誕100年　司馬遼太郎の現在地Ⅱ　旅・宗教・国家・文明』	朝日新聞出版監修
●10月25日発売　光文社
★	『野火、奔る』 →記事：「2023年10月の新刊（単行本）」をアップ →記事：荷を乗せた船が消え、おちやが連れ戻され…。遠野屋に危難が	あさのあつこ
●10月25日発売　新潮社・新潮選書
	『嫉妬と階級の『源氏物語』』	大塚ひかり
	『アジア人物史第5巻モンゴル帝国のユーラシア統一』	姜尚中監修
●10月25日発売　メイツ出版
■	『古地図のひみつ読みかた・楽しみかたがわかる本新版今昔歴史歩き超入門』	安藤優一郎監修
●10月27日発売　幻冬舎
	『小説幻冬 2023年 11 月号』
●10月27日発売　双葉社
	『小説推理 2023年12月号』
●10月27日発売　文藝春秋・文藝春秋企画出版
	『花の本聴秋とその時代』	上田千秋
●10月28日発売　徳間書店
★	『もゆる椿』 →記事：刺客となった少女と人を斬れない旗本の次男坊、二人の必殺旅	天羽恵
●10月31日発売　作品社
★	『善鸞』	三田誠広