単行本★時代小説新刊情報|2023年2月の新刊(1日→末日)
2023年2月1日から2月末日の間に、単行本(新書含む)で刊行される時代小説、歴史関連書の新刊情報リストです。新刊の各タイトルは、Amazon.co.jpの詳細紹介ページにリンクを張っています。
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朝井まかてさんの『朝星夜星』
長崎で日本初の洋食屋を始めた草野丈吉と妻ゆきは大阪へ進出し、レストラン&ホテル「自由亭」を開店します。日本の外交を支えた夫婦で夢を汲み取っていく姿を描く感動の物語。
天野純希さんの『猛き朝日』
平安末期。十二歳の少年・駒王丸は、信濃国木曽の武士・中原兼遠の養子として、自然の中でのびのびと育ちます。
「駒王丸殿はいずれ、信濃を束ねる御大将となられる御方」
やがて駒王丸は、実父の存在、自らの壮絶な生い立ちを知ることに。のちの木曽義仲の波乱の生涯を描いた長編歴史小説。
東郷隆さんの『うつけ者 俄坊主泡界1 大坂炎上篇』
写本仕事でなんとか生計をたてる清二郎は、大塩平八郎に心酔して世直しを決意。同じころに出逢った破戒僧から見込まれ、「泡界」と名を変えて僧となります。やがて〈大塩の乱〉で師が非業の死を遂げ、泡界は違法な刷り物で世を掻き乱し、復讐をはたそうと暗躍します。
青波杏さんの『楊花の歌』
一九四一年、日本占領下の福建省廈門。
大阪の遊廓から逃走して、上海、広州、香港と渡り歩き、廈門に辿り着いたリリーは、抗日活動家の楊に従い、カフェーで女給として働きながら諜報活動をしていました。あるとき、日本軍諜報員の暗殺を指示され、その実行者として、ヤンファという女性を紹介されました。
戦時下の中国・廈門を舞台に流転する女性たちの愛と葛藤を描く、第35回小説すばる新人賞受賞作。
★2023/02/11追記
植松三十里さんの『羊子と玲: 鴨居姉弟の光と影』
下着の常識を変えた下着デザイナーの姉・鴨居羊子と気鋭の洋画家の弟・鴨居玲。名声を得るまでの野望と挫折の軌跡。歴史小説の技法と取材を重ねて描き上げた、昭和史小説。
長谷川伸さんの『江戸と上総の男』
明治八年、司法省の未決監より三人の未決囚が脱獄しました。それを追う警視庁の探偵と逃走する犯人たちを描いた長編警察小説。
設立後間もない警視庁や当時の警察制度が描かれるととともに、脱獄犯が逃走中に次第に兇悪化し、冷酷、残忍、かつ卑劣な人間となっていく描写が秀逸な作品。仇討ち小説など江戸のイメージが強い著者の隠れた傑作。
★2023/06/15追記
松下隆一さんの『侠』
元は名うての博奕打ち、今は江戸は本所でさびれた蕎麦屋を営む銀平を、不治の病が襲いました。死を前に、残された時間をいかに生きるべきか問い続ける銀平のもとへ、かつての自分を彷彿とさせる青年・清太が転がり込みました……。
店に集う社会のはみだし者たちとが紡ぐ、どん底ながらも圧倒的な人間賛歌が堪能できます。
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