2024年時代小説(単行本/文庫書き下ろし)ベスト10、発表!

時代小説●2025年2月中旬の新刊情報(文庫)

アドセンス広告、アフィリエイトを利用しています。
スポンサーリンク

時代小説●文庫新刊情報|2025年2月中旬の新刊(11日→20日)

2025年2月11日から2月20日にかけて文庫で発売される時代小説の新刊情報をお届けします。おすすめの新刊の紹介文は、Amazonの内容紹介より抜粋・編集しています。各タイトルには、Amazon.co.jpの詳細紹介ページへのリンクを設定しています。 新刊情報リストを見る

PHP文芸文庫
梶よう子さんの『噂を売る男 藤岡屋由蔵』
江戸時代、権力者の陰謀に《情報》で立ち向かった男がいました。現代のネット社会を先取りしたような存在が、200年近く前にもいたのです。
その名は藤岡屋由蔵――。
表向きは神田旅籠町の一角で古本屋を営んでいますが、実際に売っていたのは「裏が取れた噂や風聞」でした。彼のもとを訪れるのは、各藩の留守居役や奉行所の役人たちです。
そんな由蔵が、シーボルト事件に巻き込まれ、手下を失ってしまいます。理不尽な死を許せない彼は、真相を明らかにするために動き始めました。
天下を揺るがす大事件を、情報屋の視点から描いた時代サスペンス小説です。

風野真知雄さんの『象が来たぞぉ(一) くノ一忍湯帖』
伊達の陰謀 VS 温泉忍者!?
時の将軍・徳川吉宗の命を受けた“お庭番”の湯煙り権蔵と、くノ一・あけびは、四十年前に松尾芭蕉が『おくのほそ道』の旅でつかんだとされる奥州藤原家の金塊の謎を探るため、仙台藩へ潜入します。
一方、西の地では、吉宗が呼び寄せたゾウが長崎から江戸へ向かっていました。しかし、なぜか命を狙われる事態に陥ります。
大の温泉好きで、町の湯屋にお忍びで通う将軍・吉宗をはじめ、個性豊かな忍者や家臣たちが入り乱れる、ユーモアたっぷりの時代小説シリーズ第一弾です。

植松三十里さんの『万事オーライ 別府温泉を日本一にした男』
宇和島の米穀商の息子として生まれた油屋熊八は、株で財を成しましたが、日清・日露戦争後の相場の動きを誤り、大損して財産を失いました。さらに、再起を懸けたアメリカ渡航でも成果を得ることはできませんでした。
しかし、四十八歳で大分県別府に宿屋を開いたことから、彼の第二の人生が始まります。
地元の反対や資金調達の困難にも屈せず、「万事オーライ」の精神と柔軟な発想で乗り越え、仲間や妻とともに別府温泉を日本一の温泉地へと発展させたのです。
情熱とアイデアで温泉の町を築き上げた、実在の人物を描く歴史長編です。

コスミック時代文庫
麻宮好さんの『お内儀さんこそ、心に鬼を飼ってます おけいの戯作手帖』
おけいは戯作者見習いです。幼い頃、火事で両親を亡くし、戯作者である祖父のもとで育ちました。
「見えないものが見える」弟・幸太郎と、「見えない人の心を物語にしたい」と願うおけいですが、現在は祖父の原稿を清書するだけで、まだ自分の戯作を書くことができずにいます。一方、奇談や幽霊譚を得意とする祖父の絵師を務めるのは「見える」幸太郎。その生々しい描写は評判を呼んでいました。
ある日、大店の夫婦が心中し、その後「夜な夜な幽霊が現れる」という噂が立ちます。
「戯作のネタになるかもしれない」と親友に勧められたおけいは、執筆意欲をかき立てられ、弟とともに事件の真相を探ることにします。
女の幽霊が「見えた」弟と、亡くなった人や口を噤んだ人の言葉を物語に紡ぐおけい。人の業を乗り越えた人の優しさが染みる時代小説です。

光文社文庫
あさのあつこさんの『野火、奔る』
小間物問屋「遠野屋」の主人・清之介は、生国である嵯波の紅花産業に莫大な資金を投じてきました。しかし、その紅餅を積んだ船が消息を絶ちます。さらに、紆余曲折の末に「遠野屋」の奉公人となったおちやにも、新たな騒動が持ち上がります。
亡き伯父に代わり、大店「八代屋」を継いだ長太郎が、今になっておちやを無理やり連れ戻そうとするのです。この不可解な動きに、北町奉行所の定町廻り同心・木暮信次郎と岡っ引・伊佐治は不審を抱きます。
さらに、「遠野屋」にも不穏な影が忍び寄ります。
目玉商品となった「遠野紅」の原料である紅花を加工した紅餅を積んだ船が、水夫たちとともに姿を消してしまったのです。清之介は、かつてない不安に駆られながらも、真相を突き止めようと動き出します。

ニヒルだが頭脳明晰な北町奉行所の同心・木暮信次郎。
元刺客でありながら、いまは小間物問屋の主人として生きる遠野屋清之介。
そして、二人を繋ぐ岡っ引・伊佐治。
尋常ならざる男たちが絡み合う、累計120万部突破の「弥勒シリーズ」第12弾!

岩井三四二さんの『田中家の三十二万石』
近江国三川村の百姓・久兵衛は、年貢に苦しみ、侍に痛めつけられる暮らしに嫌気が差し、十六歳で地元の武将・宮部善祥坊の小者となります
初めての禄は、わずか三石。
学もなく、歌の一首も詠めない久兵衛ですが、食うため、家族を養うため、がむしゃらに出世を目指し始めます。
槍の腕を磨き、漢字を覚え、戦場では敵陣に真っ先に切り込みます。
主や天下人の理不尽にも歯を食いしばって耐え、時には味方を裏切りながらも、ついには六十二歳で国持ち大名へと上り詰めていきます。

貧農の身から成り上がり、筑後三十二万石の太守となった田中久兵衛吉政。
その波乱に満ちた生涯を、痛快かつ哀感たっぷりに描く歴史長編です。

時代小説文庫
東圭一さんの『深川青春捕物控(ニ) 家族の形』
腹違いの兄であり北町奉行所の同心である高柳新之助にその度胸を認められ、岡っ引き勝次郎の手先となった雄太。
喧嘩の勘の良さもあり、次第にその腕を認められるようになりますが、ある日、深川を騒がせている壺盗賊に襲われてしまいます。

命の危機にさらされた雄太は、ある若き侍の姿を脳裏に浮かべます。
ただの同心であったはずの父は、なぜ雄太の母に店を持たせるほどの金を持っていたのか。
そして、父は雄太に何を望んでいたのか――。

父の謎、深川に迫る危機、そして降りかかる事件やさまざまな家族の形に、雄太は真っ向から立ち向かいます。王道時代捕物小説、待望の第二弾!

柴田よしきさんの『迷うこころ お勝手のあん』
一人前の料理人となり、日々仕事へ精進するおやす。
紅屋ではとめ吉に料理を教えるために、代わって下働きをする女の子・おせいを新しく雇うこととなった。
そんな折、高輪にある東禅寺のイギリスの公使館が襲われた。
世情不安が大きくなる中、おやすの長屋を薩摩藩の川路正之進が訪ねてくる。
それは夫を亡くしたおあつさんからおやすへの呼び出しであった。
おやすは久方ぶりの再会に喜ぶが、もはや故郷に帰ることもできないおあつさんの立場に、胸がふさがれて……。
不安な幕末の世を精一杯生きる人々を描く大好評シリーズ第十一弾!

一人前の料理人となり、日々精進を続けるおやす。紅屋では、とめ吉に料理を教えるため、新たに下働きの少女おせいを雇うことになります。
そんな折、高輪の東禅寺にあるイギリス公使館が襲撃され、世情不安が大きくなる中、おやすの長屋を薩摩藩士・川路正之進が訪ねてきます。それは、夫を亡くしたおあつからの呼び出しでした。久しぶりの再会に喜ぶおやすでしたが、もはや故郷へ帰ることができないおあつの境遇に、胸がふさがる思いになります。
不安な幕末の世を懸命に生きる人々の姿を描く、大好評シリーズ第十一弾!

知野みさきさんの『南天の花 神田職人えにし譚』
「南天」には「難転」、すなわち「災い転じて福となす」という意味が込められています。
縫箔師咲の職人仲間である修次が世話になった老人喜兵衛が、余命わずかであることが判明しました。修次は、生き別れた娘と会わせてやりたいと居場所を探しますが、喜兵衛は「娘に迷惑をかけたくない」と会うことを拒みます。

しかし彼は、亡き妻が嫁入り道具として持参し、大切にしていた筥迫を、今度は自分が娘に贈りたいと願っていました。その思いを受け止め、咲は修次とともに針を握ります。

市井に生きる人々の縁を温かく描く、傑作人情時代小説第七弾!

講談社文庫
松下隆一さんの『侠』
第26回大藪春彦賞受賞作。
かつては名うての博奕打ちだった銀平。今は江戸・本所で寂れた蕎麦屋を営んでいますが、不治の病に襲われ、死を前に「残された時間をどう生きるべきか」と問い続けます。
そんな銀平のもとへ、かつての自分を彷彿とさせる青年清太が転がり込んできました。
清太や店を訪れる客たちとの交流を通じ、銀平は次第に残りわずかな人生を前向きにとらえるようになりますが、再会を果たした元妻に悲劇が訪れます。
さらに、信頼していた清太の裏切りが、銀平の生きる気力を奪っていきます。
そして、逃れられない過去の因果が忍び寄る中、銀平は最期の大勝負に挑みます――。
人生の黄昏に涙する、時代小説の新たな傑作。

澤田瞳子さんの『漆花ひとつ』
平安末期。貴族の時代が終わりを迎え、武士の時代が訪れようとしていた都を舞台に、権力に翻弄されながらも懸命に生きる人々の姿を描きます。
二十二年前に討たれたはずの悪対馬守が二人も現れ、「我こそが本物」と衝突する表題作をはじめ、内裏に仕える楽人が琵琶の達人を帝の師として迎えるために奔走する「鴻雁北」など、至高の五編を収録。

「必死に足掻いて生き続けるのさ。この国の政がどうあろうとも――。」

宮廷を覆う不穏な影。猛き者たちの時代へと移ろう中で、滅びゆくものと、生き続けるもの。歴史小説の一等星・澤田瞳子が描く至高の短編集。

!おすすめ度
:読みたい/入手したい
:新装版/復刊
:気になる/チェックしたい

●2月12日発売 PHP研究所・PHP文芸文庫
『噂を売る男 藤岡屋由蔵』 梶よう子 『噂を売る男 藤岡屋由蔵』
『象が来たぞぉ(一) くノ一忍湯帖』 風野真知雄 『象が来たぞぉ(一) くノ一忍湯帖』
『万事オーライ 別府温泉を日本一にした男』
→記事:「時代小説●2025年2月中旬の新刊情報(文庫)」を公開
植松三十里 『万事オーライ 別府温泉を日本一にした男』
●2月12日発売 コスミック出版・コスミック時代文庫
『春待ち同心【四】心残り』 小杉健治 『春待ち同心【四】心残り』
『お内儀さんこそ、心に鬼を飼ってます おけいの戯作手帖』 麻宮好 『お内儀さんこそ、心に鬼を飼ってます おけいの戯作手帖』
『若さま九郎と岡っ引弁慶』 聖龍人 『若さま九郎と岡っ引弁慶』
『大江戸艶捜査網 悪所廻り同心』 沢里裕二 『大江戸艶捜査網 悪所廻り同心』
●2月13日発売 光文社・光文社文庫
『野火、奔る』 あさのあつこ 『野火、奔る』
『田中家の三十二万石』 岩井三四二 『田中家の三十二万石』
『旅情夢譚 』 岡本綺堂 『旅情夢譚 』
●2月13日発売 双葉社・双葉文庫
『降魔の剣〈新装版〉日向景一郎シリーズ(2)』 北方謙三 『降魔の剣〈新装版〉日向景一郎シリーズ(2)』
『新・浪人若さま 新見左近【十八】-世直し天狗』 佐々木裕一 『新・浪人若さま 新見左近【十八】-世直し天狗』
『熊田十兵衛の仇討ち〈新装版〉 人情編』 池波正太郎 『熊田十兵衛の仇討ち〈新装版〉 人情編』
『熊田十兵衛の仇討ち〈新装版〉 本懐編』 池波正太郎 『熊田十兵衛の仇討ち〈新装版〉 本懐編』
『新・若さま同心 徳川竜之助【八】-幽霊の春〈新装版〉』 風野真知雄 『新・若さま同心 徳川竜之助【八】-幽霊の春〈新装版〉』
●2月14日発売 KADOKAWA・富士見L文庫
『なりゆき悪女伝 二 縫妃は寵愛に気づかない』 佐々木禎子 『なりゆき悪女伝 二 縫妃は寵愛に気づかない』
『朧の花嫁 三』 みちふむ 『朧の花嫁 三』
●2月14日発売 角川春樹事務所・時代小説文庫
『深川青春捕物控(ニ) 家族の形』 東圭一 『深川青春捕物控(ニ) 家族の形』
『迷うこころ お勝手のあん』 柴田よしき 『迷うこころ お勝手のあん』
『南天の花 神田職人えにし譚』 知野みさき 『南天の花 神田職人えにし譚』
●2月14日発売 講談社・講談社学術文庫
『おみやげと鉄道 「名物」が語る日本近代史』 鈴木勇一郎 『おみやげと鉄道 「名物」が語る日本近代史』
『解剖学の歴史』 坂井建雄 『解剖学の歴史』
『シュメル人』 小林登志子 『シュメル人』
『キリスト教綱要 初版』 ジャン・カルヴァン 『キリスト教綱要 初版』
●2月14日発売 講談社・講談社文庫
『侠』 松下隆一 『侠』
『漆花ひとつ』 澤田瞳子 『漆花ひとつ』
●2月17日発売 アルファポリス・アルファポリス文庫
『迦国あやかし後宮譚 (5)』 シアノ
●2月17日発売 岩波書店・岩波現代文庫
『司馬遼太郎の「跫音」』 関川夏央 『司馬遼太郎の「跫音」』
●2月19日発売 集英社・集英社オレンジ文庫
『バケコミ! 婦人記者・独楽子の帝都事件簿』 ひずき優 『バケコミ! 婦人記者・独楽子の帝都事件簿』
●2月20日発売 マイナビ出版・マイナビ出版ファン文庫
『とりかえばや陰陽師とはぐれ検非違使』 遠藤遼 『とりかえばや陰陽師とはぐれ検非違使』
●2月20日発売 集英社・集英社文庫
『布武の果て』 上田秀人
『チンギス紀 五 絶影』 北方謙三
『偽装同盟』 佐々木譲
『楊花の歌』 青波杏

↑ 新刊情報Topへ← 2025年2月の新刊 上(1日→10日)

時代小説★2025年2月の新刊情報(単行本)
時代小説★単行本新刊情報|2025年2月の新刊(1日→末日)2025年2月1日から2月末日の間に、単行本(新書含む)で刊行される時代小説、歴史関連書、古典日本文学の新刊情報リストです。新刊の各タイトルは、Amazon.co.jpの詳細紹介ペ...