時代小説●文庫新刊情報|2024年11月上旬の新刊(1日→10日)
2024年11月1日から11月10日に文庫で刊行される時代小説の新刊情報リストです。各タイトルの詳細はAmazon.co.jpの紹介ページからご覧いただけます。
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潮文庫
髙橋直樹さんの『蔦屋重三郎 浮世を穿つ「眼」をもつ男』
寛政6年、江戸日本橋の耕書堂にて、蔦屋重三郎の元に28枚の絵が持ち込まれました。持ち込んだのは、絵師の代理と名乗る斎藤十郎兵衛という男。1枚の絵を手にした蔦重は、「あの男に間違いない」と直感します。画号はなくとも、その絵が東洲斎写楽の手によることを確信したのです。そして彼の記憶は30年前、吉原遊郭の便利屋をしていた時代にさかのぼります。稀代の板元・蔦屋重三郎の生き様と、不世出の絵師・写楽に秘められた謎を描く、長編歴史小説です。
河出文庫
澤見彰さんの『狭間の子 吉原五十間道 菓子処つた屋』
新吉原の廓内と廓外を結ぶ「狭間」ともいえる五十間道を舞台に、独立したての出版人・蔦屋重三郎と、菓子職人を目指す義妹・おなつが織りなす物語。人情や人生の切なさが心に沁みる、温かな書き下ろし時代小説です。
小学館文庫
平谷美樹さんの『天酒頂戴』
慶応4年(1868年)、時代が大きく動く中、陸奥国東堂藩の若き侍たち、左馬之助、重蔵、隼人の3人は藩主の命を受け江戸屋敷を守ることに。幕府が崩壊し新政府の時代へと進む中、彼らの立場や意見は真っ向から対立し、遂には敵味方に分かれて戦うことを余儀なくされます。かつての友を討つ決意を胸に、侍としての誇りと友情に苦悩する男たちの姿を描く、熱き青春時代小説です。
鈴峯紅也さんの『戦国剣銃伝』
戦国時代、紀州有本の農村に暮らす兄弟、孫四郎と源五は、父から剣を学びつつ平和に過ごしていました。しかし、剣の才に恵まれた兄・孫四郎と修行に励む弟・源五の間に、やがて大きな溝が生じます。剣の道を極めたい源五は家を去り、鉄砲術の天才・鈴木孫一のもとで雑賀衆に加わり戦いの地獄へと足を踏み入れるのです。兄弟が戦場で再び出会うとき、源五の剣と孫一の銃が激突します。戦乱の中で兄弟の運命がどう交差するのか、手に汗握る戦国剣豪小説です。
宝島社文庫
井上ひさしさん他の『傑作! 名手達が描いた小説「蔦屋重三郎と仲間たち」』
2025年のNHK大河ドラマ『べらぼう』で主人公となる蔦屋重三郎と、彼に関わる絵師や戯作者たちを描いたアンソロジーです。江戸文化を牽引した「江戸のメディア王」蔦屋とその仕事仲間たちを、井上ひさし、風野真知雄、笹沢左保、久生十蘭ら時代小説の名手たちが描く短編を収録。大河ドラマの副読本としても楽しめる一冊です。
山本巧次さんの『大江戸科学捜査 八丁堀のおゆう 殺しの証拠は未来から』
四谷の建設現場から、江戸時代の他殺体とみられる人骨が発見されました。事件の解決を依頼されたのは、時空を超える女親分・おゆう(関口優佳)です。現代の科学分析ラボの友人の協力を得ながら、江戸でまだ事件化されていない殺人の調査を始め、徐々に真実に迫っていきます。江戸時代と現代を結ぶミステリー要素たっぷりの時代小説です。。
幻冬舎文庫
井原忠政さんの『夫婦道中 うつけ屋敷の旗本大家 三』
想い人・佳乃が老中の隠し子と知り、悩む小太郎の前に、美人三姉妹が店子になりたいと現れます。彼女たちの真の目的はある住人の暗殺でした。さらに小太郎は多額の借金問題にも悩まされ、大金を払うか札差の不良娘・於金を娶るかという選択も迫られることに。数々の試練と笑いが交錯する、笑いと涙の時代小説です。
祥伝社文庫
畠山健二さんの『新 本所おけら長屋(二)』
長崎から帰った万造は、相棒の松吉と便利屋《万松屋》を始めます。新たに請け負った仕事のたびに、予想外の騒動が巻き起こるのですが、それが温かい笑いと涙を生み出していきます。「おみたて」「はらぺこ」「らいぞう」の3篇が収録された、笑って泣ける大人気シリーズの新刊です。
!おすすめ度
★:読みたい/入手したい
■:新装版/復刊
♪ :気になる/チェックしたい
◎:文庫書き下ろし
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