時代小説●2024年10月下旬の新刊情報（文庫）

時代小説●文庫新刊情報｜2024年10月下旬の新刊（21日→月末）

2024年10月21日から10月末日の間に文庫で出る時代小説の新刊情報です。
新刊の各タイトルは、Amazon.co.jpの詳細紹介ページにリンクを張っています。
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中公文庫
早川隆さんの『幕府密命弁財船・疾渡丸（二）-鹿島灘　風の吹くまま』
諸国を旅する密命弁財船・疾渡丸に、幕府から新たな指令が下されます。それは、急ぎ下田湊に向かい、ある船を江戸まで護衛するというものです。しかし、この命を遂行するためには、嵐が迫る中、天下の難所と呼ばれる犬吠埼を越えなければなりませんでした……。人情、謎解き、そして剣劇が盛り込まれた痛快な時代小説の第2巻です。

PHP文芸文庫
「文蔵」編集部編集の『文蔵2024.11（特集・宮部みゆき「きたきた捕物帖」）』
人気シリーズ「きたきた捕物帖」の第三弾『気の毒ばたらき』が発売されます。本特集では、このシリーズをより楽しむための作品世界の魅力を紹介しています。

角川ソフィア文庫
斎藤月岑さんの『現代語訳東都歳事記』
『江戸名所図会』の作者の一人が、江戸の年中行事について紹介しています。季節ごとの名所や名物、武士や町人の風習・習俗、寺社の法要や開帳、お祭りの行列や神輿の巡行、市の開催日など、江戸の人々がいつ・どこで・何を楽しんでいたのかが分かるイベントカレンダーです。列挙された情報を読みやすく工夫した現代語訳に加え、長谷川雪旦・雪堤による緻密で生き生きと描かれた挿絵、それに添えられた発句や詩の翻刻もすべて収めています。

角川文庫
風野真知雄さんの『恋の川、春の町江戸戯作者事情』
駿河小島藩に仕える倉橋寿平にはもう一つの顔があります。それは、「恋川春町」として滑稽本を執筆する江戸で人気の戯作者の一面です。浮世を楽しむため、さまざまな女性のもとを渡り歩く春町に、突如として幕府の大物・松平定信から呼び出しの文が届きます。倹約を旨とする幕府の方針に、春町の著作がそぐわないと判断されたのです……。戯作者としての誇りを胸に、命がけで洒落を用い権力に挑んだ粋人の生涯を描く、軽妙洒脱な時代小説です。

千野隆司さんの『成り上がり弐吉札差帖棄捐令(一)』
札差の懐事情を役人が探り始め、笠倉屋にも連日調査が入ります。番頭の清蔵と話した弐吉は、札差にとって不利な布告が出る兆しではないかと危機感を抱きます。金利の引き下げや借金の一部帳消しがあるかもしれない中、弐吉は店を守るため、古い貸金を回収しようと動きますが、借り手の侍たちの生活も苦しく、返済は思うように進みません。行き詰まった弐吉を救ったのは、お文の一言でした……。江戸金融界の未曾有の危機に立ち向かう波瀾の新章スタート。

！おすすめ度
★：読みたい／入手したい
■：新装版／復刊
♪ ：気になる／チェックしたい

●10月21日発売　中央公論新社・中公文庫
	『完本-昭和史のおんな（上）』	澤地久枝
	『完本-昭和史のおんな（下）』	澤地久枝
■	『うぽっぽ同心十手裁き-蓑虫』	坂岡真
★	『幕府密命弁財船・疾渡丸（二）-鹿島灘　風の吹くまま』	早川隆
●10月22日発売　PHP研究所・PHP文芸文庫
★	『文蔵2024.11（特集・宮部みゆき「きたきた捕物帖」）』 →記事：特集は、宮部みゆき「きたきた捕物帖」の世界	「文蔵」編集部編集
●10月25日発売　KADOKAWA・角川ソフィア文庫
	『近代日本画の歴史』	古田亮
	『昭和全史』	古川隆久
★	『現代語訳東都歳事記』	斎藤月岑
	『平安貴族の夢分析』	倉本一宏
●10月25日発売　KADOKAWA・角川ホラー文庫
	『カタリゴト帝都宵闇伝奇譚』	柴田勝家
●10月25日発売　KADOKAWA・角川文庫
♪	『江戸の探偵上訴の難』	鈴木英治
	『後宮の闇に月華は謡う琥珀国墨夜伝二』	紙屋ねこ
★	『恋の川、春の町江戸戯作者事情』 →記事：「時代小説●2024年10月下旬の新刊情報（文庫）」をアップ	風野真知雄
	『皇帝の薬膳妃后行列の旅と謎の一族』	尾道理子
♪	『吉原同心富永甚四郎』	永井義男
★	『成り上がり弐吉札差帖棄捐令(一)』	千野隆司
	『いろは堂あやかし語り怖がり陰陽師と鬼火の宴』	霜月りつ
●10月28日発売　春陽堂書店・春陽文庫
■	『魔海風雲録』	都筑道夫
●10月28日発売　二見書房・二見時代小説文庫
♪	『お助け屋台小料理のどか屋人情帖42』	倉阪鬼一郎
♪	『若様と師父南町番外同心6』	牧秀彦
♪	『盗っ人長屋大江戸秘密指令6』	伊丹完
●10月28日発売　毎日新聞出版・毎日文庫
♪	『伊達の企て』	近衛龍春