時代小説●文庫新刊情報|2024年4月上旬の新刊(1日→10日)
2024年4月1日から4月10日の間に、文庫で刊行される時代小説の新刊情報リストです。新刊の各タイトルは、Amazon.co.jpの詳細紹介ページにリンクを張っています。
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実業之日本社文庫
谷津矢車さんの『吉宗の星』
紀州藩主・徳川光貞の三男として生まれながら、生母・紋の身分の低さゆえに、虐げられた扱いを受けた新之助。しかし、五代将軍綱吉から「高みに登れ」と声を掛けられ、運命は激しく動き出します。新之助の思いと野心に応え、乳兄弟の星野伊織と鉄海和尚は秘密裡に工作を重ねます。やがて、新之助は紀州藩主、将軍の座を?みますが、そこには新たな試練が……。
小学館文庫
千野隆司さんの『めおと旅籠繁盛記』
やくざ者の下働きをして暮らす直次は、ある日、賭場検めに現れた捕り方を誤って傷つけてしまい、自らも重傷を負い朦朧としながら中仙道を逃げるうちに、追剥に襲われていた旅籠松丸屋の娘の危機を救います。
怪我の完治までせいぜい利用してやろうと決めた直次ですが、穿鑿もせず受け入れてくれる松丸屋の居心地を、悪くないと感じ始めています。
そんな折、いよいよ追剥被害が頻発。直次は「最後の恩返し」として、道中奉行の命を受けた江戸四宿見廻り役・恩間満之助と共に解決に乗り出します……。無宿者と寂れた旅籠の再出立物語シリーズ開幕。
文春文庫
澤田瞳子さんの『星落ちて、なお』
画鬼・河鍋暁斎の娘・とよ(暁翠)は、五歳から絵筆を握り、文明開化の荒波の中、父の画風を守り続けました。不器用かつ誠実な生涯を描く、165回直木賞受賞作。
逢坂剛さんの『平蔵の母』
売り出し中の料理屋<元喜世>に突然現れた「平蔵の母」きえ。その真偽は、平蔵の真意は?
池波正太郎没後なお多くの支持を集める『鬼平犯科帳』。父で挿絵家・中一弥氏が「オール讀物」で挿絵を描いていた縁と、長年の愛読者だった著者が、「鬼平」へのオマージュをこめて、切れ味鋭く長谷川平蔵を蘇らせたシリーズ最新の第4作です。
徳間文庫
篠原悠希さんの『夢の王国 彼方の楽園: マッサゲタイの戦女王』
沼沢ゲタイの氏族長の姪として生を受け、マッサゲタイ国王に嫁ぐことになったタハーミラィは、訪れたメディア帝国の都で運命的な出会いを果たします。
いつか夢の王国を作る、そう語る男の正体が知れた時、タハーミラィは裏切りと権謀術数、戦乱の渦に巻き込まれていきます。
帝国の滅亡と勃興、古代オリエントの壮大な歴史を元に、波乱の女王の生涯を描く一大叙事詩。
光文社文庫
上田秀人さんの『意趣: 惣目付臨検仕る(六)』
将軍・徳川吉宗の命で、江戸城内で最強を誇る目付阪崎左兵衛尉を咎め、改易に追い込んだ惣目付の水城聡四郎。後に残った目付たちは、聡四郎の行為を横暴だとして、吉宗に聡四郎の解任と目付の復権、全権掌握を直訴をせんと企みます。一方、聡四郎は、家士の大宮玄馬に道場を持たせることで頭を悩ませていました。仇敵で一時、愛娘を攫った元伊賀者組頭の藤川義右衛門が、再び目の前に現れた時、最後の戦いになろうと覚悟をしている聡四郎にとって、弟弟子であり家士である大宮玄馬の家は水城家のまさに支城となるからでした。人気シリーズ、待望の第6弾。
双葉文庫
芝村凉也さんの『北の御番所 反骨日録 【十】-ごくつぶし』
御小納戸役の旗本・酒井家の厄介叔父である隆次郎が古物商を訪れ、売り物の書画を突然破り捨てました。被害に遭った古物商は訴え出なかったものの、他でも同様の所業に及んでいる疑いが生じたため、隆次郎は小伝馬町の牢屋敷に留め置かれていました。
部屋住みとして静かに暮らしていた男は、何故そのような騒動を起こしたのでしょうか? 内命を受けた隠密廻り同心の裄沢広二郎は探索を開始すると……。
やさぐれ同心・裄沢の洞察力が冴え渡る、書き下ろし痛快時代小説シリーズ第10弾。
馳月基矢さんの『義妹にちょっかいは無用にて(3)』
再度縁談を持ちかけられている諸星家から、理世は花見の宴に誘われます。宴には多くの者が参加し、将太はそこで縁談相手の杢之丞と初めて顔を合わせ、好感を持ちました。元々の許婚である才右衛門は新しい許婚を連れてきました。理世に嫉妬した許婚は後日、悪意をもって理世の素性を暴露しますが、気にせずかばってくれる将太に、理世は自覚していなかった想いに気づきます。
江戸の青春シリーズ、禁断の状況が芽生え始める第3弾。
!おすすめ度
★:読みたい/入手したい
■:新装版/復刊
♪ :気になる/チェックしたい
◎:文庫書き下ろし
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