時代小説●文庫新刊情報|2024年3月下旬の新刊(21日→月末)
2024年3月21日から3月末日の間に文庫で出る時代小説の新刊情報です。
新刊の各タイトルは、Amazon.co.jpの詳細紹介ページにリンクを張っています。
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角川文庫
稲葉稔さんの『武士はつらいよ』
美園藩城主お気に入りの愛馬・流れ星が突如息を引き取りました。死因は不明。家督を継ぎ、徒目付に就いた夏目要之助は、上役から原因を突き止めるよう命じられます。要之助は同輩の西島主馬、配下の青木清兵衛とともにさっそく探索に赴きますが、直後、馬方の一人が何者かに殺され……。愛馬の死の裏には何が? 上役からの無理難題、母からの小言、町娘との淡い恋……徒目付・夏目要之助の多事多難を描く、新シリーズ。
大平しおりさんの『大江戸ぱん屋事始』
長年仕えていた油屋をいわれのない疑いによって去ることになった喜助。失意のうちにいましたが、自身の経験から“米に代わる常食”を作って商うことを思いつきます。そんな折、見聞を広めるために訪れた長崎で出合った「ぱん」。これこそ米の代替食になると感じた喜助は、帰府してすぐに同じものを作ろうとします。しかしどうしても「ふわふわ」にならない……。果たして江戸で「ぱん」は焼けるのでしょうか。江戸の「ぱん屋」開店記。
春陽文庫
皆川博子さんの『恋紅』
吉原の遊女屋の娘「ゆう」は旅役者の福ノ助に再会し、一途な思いを募らせていく……。 江戸から明治にかけての吉原の盛衰や、芸能舞台の変遷を織り交ぜ、ひたむきな恋心を描いた第95回(1986年)直木賞受賞作、春陽文庫から復刊。
新潮文庫
松下隆一さんの『羅城門に啼く』
平安の都は荒れ果てていた。都大路にむくろが転がり、飢えと疫病にくるしむ者たちがいました。都で、親に名前もつけてもらえず、一生消えぬ傷痕を背負ったイチ。彼にとって、盗みも人を殺めるのも、生き延びる手段でした。そこに聞えてくる空也上人の念仏。反発しながらも上人に従い、むくろを墓場に運ぶイチは、ある時、死にかけた遊女を救います。 初めて感じる人のぬくもり、娘との平穏な時。だがそこに現れたのは……。悪夢、慟哭、人生の再生。地べたに生きる人々を描く、大藪春彦賞作家の時代小説デビュー作。京都文学賞受賞作。
創元推理文庫
羽生飛鳥さんの『蝶として死す: 平家物語推理抄』1183年、源氏の木曾義仲軍が平家を破って都入りしました。しかし、平頼盛は異母兄・清盛に疎まれていたため、都落ちした一門と決別し、都に留まっていました。そんな頼盛が、義仲に「首がない五つの屍から恩人を特定してほしい」と依頼され、難題に挑むことになるが……。第15回ミステリーズ!新人賞受賞作「屍実盛」ほか全5編。源平合戦の時代を舞台に、推理力を武器に生き抜いた頼盛の生涯を描く歴史ミステリ連作集。
第4回細谷正充賞受賞作。
★2024/3/20追記
アルファポリス文庫
筑前助広さんの『谷中の用心棒萩尾大楽 外道宿決斗始末』
ご禁制品の抜け荷を行っていた組織・玄海党を潰した萩尾大楽は、故郷の斯摩藩姪浜で用心棒道場を開いていました。玄海党が潰れ平和になったかに見えた筑前の地ですが、かの犯罪組織の後釜を狙う集団がいくつも現れたことで、治安が悪化していきます。さらに大楽の命を狙い暗躍する者まで現れ、大楽は否応なしに危険な戦いへと身を投じることに……。第11回日本歴史時代作家協会賞文庫書き下ろし新人賞受賞作の待望の続編。
!おすすめ度
★:読みたい/入手したい
■:新装版/復刊
♪ :気になる/チェックしたい
●3月21日発売 PHP研究所・PHP文芸文庫 | |||||
♪ | 『文蔵2024.4 (特集:目が離せない! 神永学の作品世界)』 | 「文蔵」編集部 (編集 | |||
●3月22日発売 KADOKAWA・角川ソフィア文庫 | |||||
『新版 うつほ物語 六 現代語訳付き』 | 室城秀之訳注 | ||||
『新訂 枕草子 上 現代語訳付き』 | 清少納言 | ||||
『新訂 枕草子 下 現代語訳付き』 | 清少納言 | ||||
●3月22日発売 KADOKAWA・角川文庫 | |||||
♪ | 『賭場の狼 新・大江戸定年組』 | 風野真知雄 | |||
★ | 『武士はつらいよ』 | 稲葉稔 | |||
★ | 『大江戸ぱん屋事始』 →記事:江戸の人びとをトリコにする、「パン屋」開店奮闘記 |
大平しおり | |||
『後宮の毒華 秋蝶の毒妃』 | 太田紫織 | ||||
『味ごよみ、花だより 二、朝顔の誓い』 | 高田在子 | ||||
『三淵嘉子 日本法曹界に女性活躍の道を拓いた「トラママ」』 | 青山誠 | ||||
●3月25日発売 潮書房光人新社・光人社NF文庫 | |||||
『ナポレオンの戦争』 | 松村劭 | ||||
●3月26日発売 春陽堂書店・春陽文庫 | |||||
■ | 『恋紅』 | 皆川博子 | |||
■ | 『御朱印銀次捕物帳』 | 島田一男 | |||
●3月26日発売 二見書房・二見時代小説文庫 | |||||
『剣客旗本と半玉同心捕物暦1 試練の初手柄』 | 早見俊 | ||||
『狙われた大奥 古来稀なる大目付11』 | 藤水名子 | ||||
『助っ人は若様 南町 番外同心5』 | 牧秀彦 | ||||
●3月28日発売 新潮社・新潮文庫 | |||||
★ | 『羅城門に啼く』 | 松下隆一 | |||
♪ | 『公孫龍 巻一 青龍篇』 | 宮城谷昌光 | |||
●3月28日発売 アルファポリス・アルファポリス文庫 | |||||
★ | 『谷中の用心棒萩尾大楽 外道宿決斗始末』 →記事:故郷筑前の裏社会を、閻羅遮と呼ばれる用心棒が斬る |
筑前助広 | |||
●3月29日発売 主婦の友社・ヒーロー文庫 | |||||
♪ | 『龍馬 THE SECOND 1』 | 馳月基矢 | |||
●3月29日発売 東京創元社・創元推理文庫 | |||||
★ | 『蝶として死す: 平家物語推理抄』 →記事:「2024年3月下旬の新刊(文庫)」をアップ |
羽生飛鳥 | |||
●3月29日発売 扶桑社・扶桑社文庫 | |||||
『大奥(下)』 | 脚本 大北はるか |
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