時代小説●文庫新刊情報|2024年3月中旬の新刊(11日→20日)
2024年3月11日から3月20日の間に、文庫で刊行される時代小説の新刊情報リストです。新刊の各タイトルは、Amazon.co.jpの詳細紹介ページにリンクを張っています。
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双葉文庫
千野隆司さんの『おれは一万石 【二十八】-銘茶の行方』
正紀の近習植村の嫁取り、待望の世継ぎ誕生と、慶事が続いた高岡藩井上家。そんな中、本家浜松藩の扶持米と、分家下妻藩が仕入れた銘茶緑苑が奪われました。扶持米は藩士の血の一滴で、銘茶は藩財政を救う鍵となります。さらに荷船に同乗していた植村の切腹を求める声も上がりました。一門の混乱の中で、藩主としての正紀の腕が試されます。大人気シリーズ第28弾。
金子成人さんの『ごんげん長屋つれづれ帖(八) 初春の客』
根津権現社にほど近い谷中三崎町の寺で、行き倒れの若い女が見つかりました。女は激しい折檻を受けていたらしく、医師である白岩道円の屋敷に運び込まれました。目明かしの作造から、女がうわ言で、娘のお琴への詫びを口にしていたとの話を聞いたお勝は、女に事情を質すべく、道円の屋敷に足を運ぶのですが……。大人気の人情長屋ものシリーズ第8弾。
光文社文庫
佐伯泰英さんの『未だ謎: 芋洗河岸(3)』
美濃国苗木藩を出奔し浪人となった小此木善次郎の一家三人が、神田明神下の一口長屋に流れ着いて二年が過ぎました。神田明神では、一年前から続く賽銭泥棒の捕縛に乗り出し、善次郎に依頼が。その思いがけない犯人とは? そして長屋に次々伸びる悪の手に立ち向かう善次郎は? 修繕された新生一口長屋で、ある大きな使命を得ることになりました……。シリーズ完結編。
講談社文庫
上田秀人さんの『流言 武商繚乱記(三)』
時は元禄、大坂では莫大な富を得た大商家・淀屋が隆盛をきわめ中、幕府は、目付の中山出雲守を大坂東町奉行の増し役に任じ、淀屋を探らせることに。
大坂・東町奉行所内で孤立していた同心、山中小鹿は、中山出雲守から淀屋の監視を命じられます。
いっぽうの淀屋も密かに策を練っていました……。シリーズ第3弾。
和久井清水さんの『かなりあ堂迷鳥草子3 夏塒』
その年生まれた若い雀が一本の木を塒に定めて集まることがあります。それが夏塒(なつねぐら)。日が落ち寝入るまで雀たちが激しく鳴き合うさまは雀合戦。他にも秧鶏(くいな)叩く、百舌の速贄(はやにえ)、鴨の浮寝(うきね)……鳥たちをめぐる様々な言葉の裏にある謎を、江戸の飼鳥屋の看板娘お遥が解き明かしてゆく。心温まる、時代ミステリー。
時代小説文庫
井原忠政さんの『闇夜の決闘 人撃ち稼業(三)』
南町奉行所の同心・本多圭吾は、卒中で急死したとされる田安家家老の墓を秘かに暴きました。丹沢の鉄砲撃ち名人・玄蔵が狙撃したのではないかと睨んだ本多は、遺体を検分しその確信を深めました。
一方、玄蔵は狙撃しようとすると手に震えが出て、撃てない状態におちいっていました。徒目付の多羅尾や女忍の千代ら仲間とともに青梅へ転地療養に行くことに……。
絶体絶命の戦場で、玄蔵らは家族や仲間を救えるのか!? 好評シリーズの第3弾。
集英社文庫
西山ガラシャさんの『おから猫』
名古屋のおから猫神社にやってくるのは、出世したい町奉行や北斎をもてなす書林の主。はたして願いは叶うのでしょうか。日経小説大賞作家のユーモア歴史小説。
中公文庫
富樫倫太郎さんの『ちぎれ雲 一-浮遊の剣』
〝猪母真羅〟持ちで美丈夫の麗門愛之助。女が群がるこの男、実は放念無慚流の達人にして、大身旗本の次男坊という恵まれた境遇。しかし宮仕えを嫌い、気ままな用心棒暮らしを送っていました。ところが、江戸中を恐怖に陥れていた残虐な盗賊団〝煬帝〟を、「ある事情」から斬ることになった愛之助だですが……。時代小説界のネオ・ヒーロー、誕生!
★2024/05/26追記
集英社オレンジ文庫
ゆうきりんさんの『大江戸恋情本繁昌記 天の地本』
エンタメ小説の若手編集女子、小桜天は浅草で打ち合わせの帰り、大御所作家と鉢合わせてトラブルとなり、もみ合う内にトラックに轢かれてしまいます。。ところが目覚めると、そこは病院ではなく、江戸時代!? 謎の侍に拾われ、三味線の女師匠に世話になる天でしたが、生きるため、この時代でも本を作ることにします。果たして、現代の知恵で江戸の人々にも売れる本を作れるのでしょうか?
!おすすめ度
★:読みたい/入手したい
■:新装版/復刊
♪ :気になる/チェックしたい
◎:文庫書き下ろし
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