時代小説●文庫新刊情報|2023年11月上旬の新刊(1日→10日)
2023年11月1日から11月10日の間に、文庫で刊行される時代小説の新刊情報リストです。新刊の各タイトルは、Amazon.co.jpの詳細紹介ページにリンクを張っています。
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小学館文庫
伊藤尋也さんの『土下座奉行 どげざ禁止令』
いまや大岡越前の名裁きを超えると評判の高い「どげざ裁き」。町人から拍手喝采を浴びる町奉行の牧野成綱でしたが、なんと土下座禁止の命が下ってしまいました。敵対する老中の水野忠邦と阿部正弘の嫌がらせに絶体絶命の牧野。最大の危機が町奉行所に襲いかかります。江戸市中に阿片が出回っていると。
第12回日本歴史時代作家協会文庫書き下ろし新人賞受賞作の第2弾。
井原忠政さんの『長篠忠義 北近江合戦心得 (三)』浅井家重臣だった遠藤与一郎は、主家再興のため、仇である織田信長麾下の羽柴秀吉に、足軽から仕えることとなりました。潜行していた越前で、徳川家重臣・大賀弥四郎が敵の武田勝頼に内応しているという情報を掴んだ与一郎ら一行。報を受けた秀吉からまた無茶な命がくだります。「謀反人はおみゃあが殺せ」と。
臨場感溢れる戦場描写が魅力の、再起奮闘のお家再興戦国物語第3弾。
朝日文庫
大矢博子編さんの『朝日文庫時代小説アンソロジー『めおと』』
江戸詰めの貞次郎は国元にいる妻の不義密通を知り、妻と男を成敗するため国元に向かいます……「女敵討」、夕星屋のご隠居・邦太郎が体が動かなくなった妻を特製の車椅子に乗せ、桜の見物に回る「西應寺の桜」。青山文平、朝井まかて、浅田次郎 、宇江佐真理 、藤沢周平、 山本一力さんの短編6編を収録。
PHP文芸文庫
細谷正充編さんの『なみだあめ<哀愁> 時代小説傑作選』
料亭の主人・徳兵衛は、老いによる躰の不調や料亭を継ぐ甥への苛立ちから、当てつけとして、迷い込んできた子犬に身代を譲ると言い出し……「雨夜の月」(高瀬乃一)。父と娘、母と息子、男同士の友情……、江戸の人情に思わずもらい泣き必至の6編を収録。期待の新鋭・高瀬乃一さんをはじめ、注目の女性作家たちにおるアンソロジーです。
冲方丁さんの『月と日の后(上・下)』
わずか十二歳で入内した、藤原道長の娘・彰子。父に言われるがままに宮中に入った彼女を、夫である一条天皇は優しく受け入れますが、彼が真に愛した女性・定子の存在は、つねに彰子に付きまといます……。父や夫に照らされる“月”でしかなかった彰子が、やがて「国母」として自ら光を放ち出すまでをドラマチックに描く平安時代長編。
文春文庫
諸田玲子さんの『しのぶ恋 浮世七景』
近松に描かれスターとなった遊女・梅川に憧れ、端女郎・小梅は心中未遂を試みますが……。写楽の「二世市川高麗蔵の亀屋忠兵衛と中山富三郎の梅川」など、北斎、歌麿、広重らの浮世絵の名作に材を取って、生まれた物語は、男女の喜怒哀楽の表情を濃密に描いた感動作となっています。
幻冬舎時代小説文庫
佐々木裕一さんの『姫と剣士 一』
幕末、名高い道場主の息子でありながら次男であるが故にその才を隠し生きてきた伊織。だが兄は行方知れずとなり、討幕派の門人を匿っているとの疑いを受けた父は、剣を取れない体にされてしまい、道場は閉鎖、。さらに唯一の安らぎとして心を寄せる琴乃の父は、佐幕派の急先鋒を担う旗本で……。一心に腕を磨く剣士の愛と献身を描いた時代小説スタート。
!おすすめ度
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■:新装版/復刊
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◎:文庫書き下ろし
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