時代小説●文庫新刊情報|2023年5月中旬の新刊(11日→20日)
2023年5月11日から5月20日の間に、文庫で刊行される時代小説の新刊情報リストです。新刊の各タイトルは、Amazon.co.jpの詳細紹介ページにリンクを張っています。
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祥伝社文庫
馳月基矢さんの『儚き君と 蛇杖院かけだし診療録』
全身の力が失われていく病に冒されたおそよの言葉に、蛇杖院の見習い医師長山瑞之助は胸の痛みを感じました。周囲に不穏な噂が流され、おそよにも不審な影が迫る中で、病が進むおそよへの献身ぶりを心配する蛇杖院の面々。だが揺ぎない気持ちを貫く瑞之助が医師として目に焼き付けたものとは!? 死を身近に背負う医師の葛藤と死ぬ間際の患者を描く時代医療小説。
時代小説文庫
井原忠政さんの『殿様行列 人撃ち稼業(二)』
凄腕の鉄砲撃ち・玄蔵が、江戸に連れてこられて早やふた月。与えられた仕事は「悪人である大身を、世のため人のために撃つ」こと。あまり気の進まない玄蔵に、御公儀徒目付の多羅尾は「しくじれば、お前の女房子供の人生も終わる」と冷たく突き放します。
標的である並び鷹の羽紋の大身は、馬で毎朝登城しています。玄蔵は、仕事を補佐する良庵や開源、千代らと共に秘策を練りますが……。興奮必至のノンストップ・エンターテインメント時代小説、第2弾。
坂井希久子さんの『蓮の露 花暦 居酒屋ぜんや』
「ぜんや」の常連の旦那衆を狙った毒酒騒動。犯行にかつての同僚・長吉が関わっていると確信した熊吉は捜索に走ります。
一方、長吉に騙されて常連客に毒を出しそうになってしまったお花は、意気消沈。
それでも迷惑はかけまいと気丈に振る舞っていましたが……。
茗荷と青紫蘇を盛り、鰹出汁の吸い物をかけたちりめん山椒たっぷりの茶漬け、土用卵に土用蜆、そして只次郎特製卵粥と、心と体を温める、優しい人情と料理が響く、第4弾。
仁木英之さんの『我、過てり』
武田信玄を三度退けた男、村上義清。豊臣秀吉にも怖れを見せなかった東北の雄、伊達政宗。狒々退治で勇名を轟かせ、講談にもなった伝説的豪傑、岩見重太郎(薄田兼相)。鎮西一と称された英雄、立花宗茂。強大な敵を前に、一度は勝利を掴んだはずの戦国武将たちは何かを過り、敗北しました。その理由は、何だったのでしょうか。
戦国武将の苛烈な生きざまが胸に迫る、傑作短編集。
講談社文庫
今村翔吾さんの『イクサガミ 地』
東京を目指し、共に旅路を行く少女・双葉が攫われました。夜半、剣客・愁二郎を待ち受けていたのは、十三年ぶりに顔を合わせる義弟・祇園三助。
東海道を舞台にした大金を巡る死闘「蠱毒」に、兄弟の宿命が絡み合います。
文明開化の世、侍たちの『最後の戦い』を描く明治三部作。待望の第2巻。
帯には、「時代小説SHOW」第1位の文字が入っています。
輪渡颯介さんの『攫い鬼 怪談飯屋古狸』
一膳飯屋、蕎麦屋、菓子屋、いずれも屋号は「古狸」。三人の兄弟と看板娘のお悌が切り盛りする料理屋に通い詰める虎太。姿を消した亀八を「古狸」のきょうだいたちは心配していました。
怪談を聞かせるか、話に出た怖い場所に泊まると、飯代が無料になる「古狸」。お悌と好物の茄子を目当てに通い詰める虎太は、それも怪談好きの亀八を探すためだとわかってきました。
だが、虎太は大の怖がり。今日も怖い場所に行かされる羽目に……。
シリーズ第3弾。
田中啓文さんの『誰が千姫を殺したか 蛇身探偵豊臣秀頼』
大坂夏の陣の終結から四十五年が経った万治三年六月、大坂城の焔硝倉に落雷し、大爆発が起こりました。城の修復中に地下へ続く豊臣時代の石段が見つかります。
暗闇の先には、豊臣秀頼と名乗る人物がいました。
恐ろしき姿に変わり果てた秀頼は「千姫は大坂城で殺された」と驚くべき物語を話し始めます。
書下ろし時代本格ミステリ。
!おすすめ度
★:読みたい/入手したい
■:新装版/復刊
♪ :気になる/チェックしたい
◎:文庫書き下ろし
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