時代小説●文庫新刊情報|2023年2月下旬の新刊(21日→月末)
2023年2月21日から2月末日の間に文庫で出る時代小説の新刊情報です。
新刊の各タイトルは、Amazon.co.jpの詳細紹介ページにリンクを張っています。
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中公文庫
浅田次郎さんの『流人道中記(上)』
浅田次郎さんの『流人道中記(下)』
万延元年。姦通の罪を犯した旗本・青山玄蕃に奉行所は切腹を言い渡します。ところが、この男の答えは一つ。「痛えからいやだ」と。玄蕃は蝦夷松前藩へ流罪となり、押送人の見習与力・石川乙次郎とともに奥州街道を北へと歩みます。口も態度も悪い玄蕃ですが、道中行き会う事情を抱えた人々を、決して見捨てぬ心意気がありました。この男、本当に罪人なのでしょうか?
角川文庫
諸田玲子さんの『女だてら』
文政11年、漢詩人・原古処の娘であるみちは、若侍に姿を変えました。秋月黒田家の嫡子が急死し、福岡の黒田本家の専横に対抗できる人物を立てるべく、京、そして江戸へと向かう密命をおびたためでした。女であることをひた隠しにしながら任務に邁進するみち。不気味な追っ手の影、錯綜する思惑、巨大な陰謀―聡明なみちは得意の変装術と機転で、危機を切り抜けていきます……。実在した漢詩人・原采蘋の数奇な半生と、秋月黒田家お家騒動の驚きの内幕をスリリングに描いた、歴史ミステリー。
梶よう子さんの『三年長屋』
ゆえあって藩を致仕した左平次は、不慮の事故で最愛の娘を失ってしまいます。悲しみに暮れる左平次は、訳ありの老女の導きで長屋の大家を始めました。入居したのは、三年暮らせば願いが叶うと噂される山伏町の「三年長屋」。はじめは「お武家様」と軽んじられる左平次だったが、持ち前のお節介さを武器に、住人たちとの間に強い絆を築いていきます。頼りになる大家と、くせ者住人たちとの心温まる関わりを描く、笑って泣ける人情小説。
京極夏彦さんの『遠巷説百物語』
盛岡藩筆頭家老にして遠野南部家当主の密命を受けた宇夫方祥五郎は、巷に流れる噂話を調べていました。郷が活気づく一方で、市場に流れる銭が不足し困窮する藩の財政に、祥五郎は言い知れぬ不安を感じます。
ある日、世事に通じる乙蔵から奇異な話を聞かされました。
菓子司山田屋から出て行った座敷童衆、夕暮れ時に現れる目鼻のない花嫁姿の女、そして他所から流れて迷家に棲みついた仲蔵という男。祥五郎のもとに舞い込む街談巷説、その真偽は……。
!おすすめ度
★:読みたい/入手したい
■:新装版/復刊
♪ :気になる/チェックしたい
●2月21日発売 中央公論新社・中公文庫 | |||||
★ | 『流人道中記(上)』 →記事:「2023年2月下旬の新刊(文庫)」をアップ |
浅田次郎 | |||
★ | 『流人道中記(下)』 | 浅田次郎 | |||
『華国神記2-占う行方に花と宴』 | 九条菜月 | ||||
♪ | 『江戸の雷神-死化粧』 →記事:前火盗改役と仲間たちが、深川で娘たちを殺める悪を炙り出す |
鈴木英治 | |||
『綴る女-評伝・宮尾登美子』 | 林真理子 | ||||
●2月24日発売 KADOKAWA・角川ソフィア文庫 | |||||
■ | 『古代への情熱』 | H・シュリーマン | |||
『千夜千冊エディション 源氏と漱石』 | 松岡正剛 | ||||
●2月24日発売 KADOKAWA・角川文庫 | |||||
★ | 『女だてら』 | 諸田玲子 | |||
♪ | 『新・入り婿侍商い帖 お波津の婿(三)』 | 千野隆司 | |||
★ | 『三年長屋』 | 梶よう子 | |||
『皇帝の薬膳妃 青龍の姫と蝋梅の呪い』 | 尾道理子 | ||||
『牧野富太郎 ~雑草という草はない~日本植物学の父』 | 青山誠 | ||||
★ | 『遠巷説百物語』 | 京極夏彦 | |||
●2月27日発売 二見書房・二見時代小説文庫 | |||||
♪ | 『必殺の刻 会津武士道4』 | 森詠 | |||
♪ | 『八卦良い ご隠居は福の神11』 | 井川香四郎 | |||
♪ | 『宿場だより 小料理のどか屋 人情帖37』 | 倉阪鬼一郎 | |||
♪ | 『南町 番外同心3 清水家 影指南』 | 牧秀彦 |
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