時代小説●文庫新刊情報|2023年1月中旬の新刊(11日→20日)
2023年1月11日から1月20日の間に、文庫で刊行される時代小説の新刊情報リストです。新刊の各タイトルは、Amazon.co.jpの詳細紹介ページにリンクを張っています。
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PHP文芸文庫
五十嵐貴久さんの『天保十四年のキャリーオーバー』
天保十四年。七代目市川團十郎は、自分を追放した南町奉行・鳥居耀蔵への復讐に燃えていました。團十郎と同じく鳥居への復讐を誓う鶴松ととその仲間から、ある計画を聞きます。鳥居は富くじの裏で百万両を溜め込んでいるらしく、それを根こそぎ奪おうというものでした。果たしてその方法とは? 一気読み必至の時代エンターテインメント。
植松三十里さんの『帝国ホテル建築物語』
1923年に完成した帝国ホテル二代目本館は、通称「ライト館」と呼ばれる“世界一美しいホテル”として絶賛された名建築です。完成までの道のりは、想像を絶するものがありました。二十世紀を代表する米国人建築家、フランク・ロイド・ライトによる飽くなきこだわり、現場との対立、難航する作業、襲い来る天災……。ライト館の建築に懸けた者たちの熱い闘いを描いた、長編小説。
双葉文庫
門井慶喜さんの『自由は死せず (上)(下)』
土佐藩の上級武士の家に生まれ、若い頃は時世に興味がなかった板垣退助。藩主山内容堂に”最悪”と評された男は、幕末の動乱を経て武器を捨て、言論で生きる道を歩みます。「誰もが政治に参加できる世の中に!」と主張し、自由民権運動を推し進めた板垣退助。西郷隆盛、江藤新平、後藤象二郎らと幕末維新を駆け抜けた波乱万丈の生涯を描きます。
馳月基矢さんの『拙者、妹がおりまして(8)』
鼠小僧が江戸に舞い戻り、不正な金を懐にしている奸賊から盗みを働きました。勇実の筆子たちは、鼠小僧に憧れ、勢い込んで自分たちの「身近な不正」を暴こうといきり立ちます。他愛もない探索ごっこでしたが、勇実も龍治も痛くもない腹を探られて苦笑しきり。ところが、勇実にしても龍治にしても、このところドギマギすることが。筆子たちの活躍で、さらに恋模様が進むシリーズ第8弾
徳間文庫
新美健さんの『満洲コンフィデンシャル』
昭和十五年、海軍を追われ満鉄調査部に飛ばされてきた、元士官候補生・湊春雄は大連港に到着しました。彼にはあの甘粕正彦を内偵するという秘密任務が与えられていました。阿片、映画、革命運動…幻の理想郷・満洲国を舞台に華やかな夢と権謀術数が渦巻くノンストップ冒険特務大活劇。
時代小説文庫
坂井希久子さんの『市松師匠幕末ろまん 黒髪』
駕籠屋「瓢屋」の三女であるおりんには三味線で身を立てるという密かな夢がありました。そのために師事する市松師匠は腕前はもちろん、その名の通り人形のように白く整った顔をした絶世の美女で、おりんの憧れの的。ところが、ある日の稽古帰り、忘れ物を取りに稽古場へ戻ったおりんは想像だにしない事態を目にします……。謎が謎を呼ぶシリーズ第1弾。
講談社文庫
矢野隆、木下昌輝 他さんの『風雲 戦国アンソロジー』
黒田官兵衛、前田利家、松永久秀……、野望うずまく乱世を描く、傑作小説集
矢野隆さん、木下昌輝さん、天野純希、武川佑さん、澤田瞳子さん、今村翔吾さんという、第一線で活躍する歴史時代小説家の競演が楽しめます。
本書は単行本『戦国の教科書』収録の短編小説を再録したアンソロジーです。
上田秀人、稲田幸久他さんの『どうした、家康』
幼少で母と生き別れ、少年時代は人質として各地を転々とした徳川家康。戦国の世を勝ち抜き、天下人として幕府を開くまでに、何度も訪れる人生の節目で、都度難しい選択を迫られました。歴史時代小説の精鋭13人が趣向を凝らす、歴史改変もありの文庫オリジナル超短編集。
中公文庫
坂岡真さんの『うぽっぽ同心終活指南(一)』
臨時廻り同心の長尾勘兵衛は、還暦になった今も江戸市中を歩きまわっていました。同年配の同心たちはほとんど隠居したが“うぽっぽ”は変わらず、弱者のために一命を惜しみません。十数年前に島送りとなった男の帰りを娘に伝えるか逡巡していた勘兵衛は、偶さか居合わせた若い侍から自身の潔白を訴える最期のことばを託され……。傑作捕物帳、新章開幕。
潮文庫
鷹井伶さんの『家康さまの薬師』
幼いころに徳川家康の家臣・服部半蔵に命を救われた瑠璃。その時、半蔵が見せた薬草の使い方に興味を持ち、師匠から本草学の書籍をもらい受け、薬師になる夢を膨らませます。その後、家康の祖母に小間使いとして仕え、本草学の知識を生かして体に良い茶を煎じる日々を過ごします。半蔵もそんな瑠璃を気にかけ、何度も様子を見に来ていました。
!おすすめ度
★:読みたい/入手したい
■:新装版/復刊
♪ :気になる/チェックしたい
◎:文庫書き下ろし
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