時代小説●文庫新刊情報|2022年5月中旬の新刊(11日→20日)
2022年5月11日から5月20日の間に、文庫で刊行される時代小説の新刊情報リストです。新刊の各タイトルは、Amazon.co.jpの詳細紹介ページにリンクを張っています。
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まずPHP文芸文庫の風野真知雄さんの『いい湯じゃのう(三) ご落胤の真相』。
天一坊が本当に「上さまの隠し子」かの謎を解くべく、探索に向かったお庭番・湯煙り権蔵とくノ一・あけびは、驚きの事実をつかみました。そんな中、徳川吉宗がおしのびで訪れていた湯屋でもう一人、吉宗の子と目される人物が現れます……。笑いと興奮の時代小説シリーズ第三弾。
光文社文庫の新刊からは、知野みさきさんの『告ぐ雷鳥 上絵師律の似面絵帖』。
授かった赤子を喪って半月、周囲の労りもあって、律は気落ちしながらも上絵の仕事に励んでいました。珍しい「らいの鳥」の意匠に悩む律の周辺に、かつてその似面を描いた大泥棒・晃矢の影が見え隠れして――。人気シリーズ第八弾です。
平谷美樹さんの『貸し物屋お庸謎解き帖 桜と長持』。だいわ文庫から出ます。
「無いものはない」の看板を掲げる江戸のレンタルショップ、貸し物屋湊屋両国出店の主、お庸。厄介事も無理難題も持ち前の好奇心と人情で解決する「貸し物屋お庸」が帰ってきました。招き猫文庫から刊行されていた人気シリーズの最新作です。
双葉文庫にも、気になる作品があります。
坂岡真さんの『はぐれ又兵衛例繰控【五】死してなお』。
又兵衛の義父、都築主税自慢の銘刀が、殺された札差の屍骸のそばで見つかりました。小十人頭をつとめていた頃の配下相馬斧次郎に譲っていたらしい。義父に殺しの疑いが掛かることを恐れた又兵衛は、相馬の行方を追います。シリーズ第五弾です。
講談社文庫の新刊は要チェック。
歴史小説アンソロジー決戦!シリーズの『決戦!賤ヶ岳』。
秀吉の天下を決定づけた、「賤ヶ岳の戦い」。描かれるのは「賤ヶ岳の七本槍」として名高い、加藤清正、福島正則、片桐且元ら七人の武将。天野純希、木下昌輝、矢野隆、土橋章宏、乾緑郎、吉川永青、簑輪諒(敬称略)といった気鋭の歴史作家が、若武者たちの戦いとその後を活写します。
武内涼さんの『謀聖 尼子経久伝 風雲の章』。
月山富田城を奪取し、いよいよ出雲統一の戦いに乗り出した、戦国初期に活躍した山陰の雄、尼子経久。「謀聖」と言われるほど計略に優れた人物で、東の北条早雲とともに、下剋上大名の代名詞的存在である経久が、旧秩序の破壊を志した本当の狙いとは?
大河歴史小説シリーズの第二巻。
徳間文庫の新刊も気になります。
藤原緋沙子さんの『龍の袖』。
幕末の動乱期、北辰一刀流、千葉道場主定吉の娘として生まれた佐那は十代にして免許皆伝、その美貌も相まって「千葉の鬼小町」と呼ばれていました。坂本龍馬と運命的に出会い、結ばれることが叶わずも許嫁として龍馬を生涯想い続けた「千葉の鬼小町」佐那の人生を描く長編小説。
夢枕獏さんの『天海の秘宝 上・下』。
時は安永年間、江戸では凶悪な強盗団「不知火」が跋扈し、「新免武蔵」と名乗る辻斬りも出没していました。からくり師として法螺右衛門の異名を持つ、堀河吉右衛門は、天才剣士・病葉十三とともに、怪異に立ち向かいます……。作者らしいスケール感のある時代伝奇小説です。
田中啓文さんの『討ち入り奇想天外 元禄八犬伝 五』が、集英社文庫から刊行されます。
徳川政権への復讐に取り憑かれた徳川光圀の怨霊と、淀の方の亡霊が出現しました。立ち向かうのは浪人・網乾左母二郎。痛快伝奇時代小説の完結編です。
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♪ :気になる/チェックしたい
◎:文庫書き下ろし
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