時代小説●文庫新刊情報|2022年1月中旬の新刊(11日→20日)
2022年1月11日から1月20日の間に、文庫で刊行される時代小説の新刊情報リストです。新刊の各タイトルは、Amazon.co.jpの詳細紹介ページにリンクを張っています。
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今回は、光文社文庫の新刊に注目しています。
諸田玲子さんの『旅は道づれ きりきり舞い』。
十返舎一九の娘・舞は、ひょんなことから一九の故郷・駿府まで旅することに。奇人変人たちの珍道中を、ユーモアと人情味たっぷりに描く、本家本元の「東海道中膝栗毛」。シリーズ第3弾です。
上田秀人さんの『惣目付臨検仕る(三) 開戦』。
惣目付として、奥右筆、目付に楔を打ち込んできた水城聡四郎に将軍吉宗から新たな命が下りました。監察する対象は惣四郎がかつて御広敷用人を務めていた「大奥」です。「惣目付」シリーズ第3弾。
徳間文庫の新刊も要チェック。
鈴木英治さんの『義元、遼たり』。
1999年、デビュー作『義元謀殺』(「駿府に吹く風」のタイトルで第1回角川春樹小説賞を受賞)で、今川家を題材に取り上げた著者。仏の道を捨て、武将として戦いに挑んだ今川義元の知られざる若き日に焦点を当てた歴史長編です。
秋山香乃さんの『氏真、寂たり』。
“戦国一の愚将”と称されても、したたかに乱世を生き抜いた、今川義元の嫡男氏真。その生涯を新視点で描いた長編歴史小説。鈴木英治さんの『義元、遼たり』と競作になる今川家再発見の物語。
双葉文庫で気になる作品は……。
佐々木裕一さんの『新・浪人若さま 新見左近【九】-無念の一太刀』。
江戸を襲った勅額火事から一年、町の復興は着々と進んでいました。そんな中で新見左近は、一年前の大火の混乱に紛れて武家の娘たちが攫われたとの不穏な噂を耳にします。左そして、三宅兵伍ら近侍四人衆に探索を命じましたが――。
遅ればせながら、決定版での発刊を機に、第1シリーズの『浪人若さま 新見左近 決定版【一】-闇の剣』から読み始めて見ようかと思います。
馳月基矢さんの『拙者、妹がおりまして(4)』。
勇実のかつての恋人が現れ、妹千紘はあまりの衝撃に受け入れられません。一方、菊香には釣り合わない縁談が舞い込み……。江戸の青春群像を描くシリーズ第4弾。
講談社文庫は、豪華なラインナップで期待感MAX。
赤神諒さんの『空貝 村上水軍の神姫』。
1541年6月、大内氏の水軍が大三島に大挙襲来し、迎え撃つ三島村上水軍の総司令官の大祝安房が奇襲に失敗し戦死しました。神事に専念していた大祝鶴姫は、最愛の兄・安房戦死の報に接し、大内打倒のために総司令官になることを宣言。村上水軍を率いた伝説的女武将・鶴姫を描く長編小説。
天野純希さんの『雑賀のいくさ姫』。
イスパニアの騎士の家系に生まれたジョアンは、乗り込んだ船での内紛と難破のはてに、紀伊雑賀のいくさ姫、鶴に拾われました。雑賀、村上、毛利、大友、島津と、戦国の西国大名オールスター水軍が、日本を狙う大海賊と雌雄を決する、海洋歴史ロマン。
知野みさきさんの『江戸は浅草4 冬青灯籠』。
笛師・大輔の幼馴染み、吉原の遊女・冬青の身請けが決まりました。調べるほど申し分のない嫁ぎ相手に安心したのも束の間、遊女の足抜けが発生。郭のご法度の事態に、真一郎へ連れ戻すよう依頼が入りました。江戸の人情と色恋が事件となって鮮やかな筆致で描かれるシリーズ第4弾。
武内涼さんの『謀聖 尼子経久伝 青雲の章』。
戦国初期に活躍した山陰の雄、尼子経久は、「謀聖」と言われるほど計略に優れた人物。一時は城を追われ、流浪の身となりながらも、山陰、山陽11ヵ国の大大名となった尼子経久の生涯を描く大河歴史小説が文庫書き下ろしでスタートします。
集英社文庫で読みたい時代小説は……。。
佐藤雫(さとうしずく)さんの『言の葉は、残りて』。
鎌倉幕府、若き三代将軍・源実朝のもとに、摂関家の姫・信子が嫁いできました。
突然の縁談と異国の地に不安を覚える信子でしたが、実朝の優しさと生まれて初めての海の匂いに包まれ、次第に心をゆるしていきます。
鎌倉殿の時代を舞台にした、恋愛小説。2019年、第32回小説すばる新人賞受賞作。
野口卓さんの『風が吹く めおと相談屋奮闘記』。
信吾の将棋会所2周年記念大会が開催されることに。賞金は誰の手に? 「人ならぬ」可愛い相談者も現れ、楽しさ山盛り青春時代小説第11弾です。
!おすすめ度
★:読みたい/入手したい
■:新装版/復刊
♪ :気になる/チェックしたい
◎:文庫書き下ろし
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