時代小説●文庫新刊情報|2021年12月下旬の新刊(21日→月末)
2021年12月21日から12月末日の間に文庫で出る時代小説の新刊情報です。
新刊の各タイトルは、Amazon.co.jpの詳細紹介ページにリンクを張っています。
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今回は、中公文庫の新刊に注目しています。
奥山景布子さんの『圓朝』。
幕末から明治に、伝統的な話芸に新たな可能性を開き、「怪談牡丹灯籠」「真景累ヶ淵」など、今なお語り継がれる傑作を残した、伝説的な落語家・三遊亭圓朝の波瀾万丈の一代記。江戸落語の世界を精力的に取り上げる著者ならではの芸道小説。
諸田玲子さんの『恋ほおずき-完全版』。
堕胎も行う中條流の女医江与のもとには、様々な事情を抱えた妊婦たちが訪れます。江与自身も子堕ろしを取り締まる同心と道ならぬ恋に落ちます。女の悲哀と恋模様を描いた連作時代長編に、新たに最終章を書き下ろした決定版。
澤田瞳子さんの『落花』。
平安時代中期。天皇の従兄である仁和寺僧・寛朝は、己の楽音を究めるため、京から東国へ下りました。そこで荒ぶる地の化身のようなもののふ・平将門に出会います。次第に叛乱の将に祀り上げられていく将門と寛朝の交流を描いた長編小説。
霧島兵庫さんの『静かなる太陽』。
明治三三(1900)年5月、清国公使館付の駐在武官として北京に赴任した柴五郎陸軍中佐は、清帝国の内乱である義和団の乱に巻き込まれました。列強各国公使館地区で55日間にわたる籠城戦を始めることに……。
新潮文庫の新刊も気になっています。
新潮文庫編の『文豪ナビ 藤沢周平』。
藤沢周平さんの代表作には、故郷庄内をモデルにした「海坂藩」を舞台とする「海坂藩もの」があります。本書は井上ひさしさんが『?しぐれ』を読み込んで作った「海坂藩・城下図」を掲載。代表作を網羅した作品ナビ、読めば心が軽くなる名言集、また後藤正治さんによる「評伝 藤沢周平」など、藤沢さんの魅力が堪能できるガイドです。
近衛龍春さんの『家康の女軍師』。
大御所家康の側室にして、影武者・軍師でもあった於奈津。商家の女番頭から、家康の腹心になった実在の女傑。関ヶ原の戦から大坂冬夏の陣に鎧姿で参陣した、驚嘆の生涯を描いた長編小説。将軍家康の女影武者』を改題。
!おすすめ度
★:読みたい/入手したい
■:新装版/復刊
♪ :気になる/チェックしたい
●12月21日発売 KADOKAWA・角川ソフィア文庫 | |||||
『三酔人経綸問答 ビギナーズ 日本の思想』 | 中江兆民 | ||||
●12月21日発売 KADOKAWA・角川文庫 | |||||
『平安ガールフレンズ』 | 酒井順子 | ||||
♪ | 『向島・箱屋の新吉 新章(二)忍び寄る危機』 | 小杉健治 | |||
♪ | 『はなの味ごよみ 花笑み結び』 | 高田在子 | |||
●12月21日発売 二見書房・二見時代小説文庫 | |||||
♪ | 『竜神の髭 天然流指南1』 | 大久保智弘 | |||
♪ | 『功罪の籤 本丸 目付部屋10』 | 藤木桂 | |||
♪ | 『疑惑! 仇討ち本懐 椿平九郎 留守居秘録4』 | 早見俊 | |||
●12月22日発売 河出書房新社・河出文庫 | |||||
♪ | 『平家物語 犬王の巻』 | 古川日出男 | |||
●12月22日発売 中央公論新社・中公文庫 | |||||
★ | 『圓朝』 | 奥山景布子 | |||
★ | 『恋ほおずき-完全版』 | 諸田玲子 | |||
★ | 『落花』 →記事:「2021年12月下旬の新刊(文庫)」をアップ |
澤田瞳子 | |||
♪ | 『盲目物語 他三篇』 | 谷崎潤一郎 | |||
■ | 『道誉なり(上)-新装版』 | 北方謙三 | |||
■ | 『道誉なり(下)-新装版』 | 北方謙三 | |||
★ | 『静かなる太陽』 | 霧島兵庫 | |||
■ | 『新装版 マンガ日本の歴史21-幕末動乱と御一新』 | 石ノ森章太郎 | |||
●12月23日発売 新潮社・新潮文庫 | |||||
★ | 『文豪ナビ 藤沢周平』 | 新潮文庫編 | |||
★ | 『家康の女軍師』 | 近衛龍春 | |||
●12月24日発売 潮書房光人新社・ | |||||
『「賊軍」列伝 明治を支えた男たち』 | 星亮一 |
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