時代小説●文庫新刊情報|2021年5月中旬の新刊(11日→20日)
2021年5月11日から5月20日の間に、文庫で刊行される時代小説の新刊情報リストです。新刊の各タイトルは、Amazon.co.jpの詳細紹介ページにリンクを張っています。
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今月は、PHP文芸文庫の新刊に注目しています。
あさのあつこさんの『火花散る おいち不思議がたり』。
菖蒲長屋で赤子を産み落とし、消えた女。菖蒲長屋で医師の父の手伝いをする娘おいちは、女を捜します……。『おいち不思議がたり』、『桜舞う』、『闇に咲く』に続くシリーズ第4弾。
玉岡かおるさんの『姫君の賦 千姫流流』。
徳川家康の孫で、二代将軍・秀忠の娘、千姫。天下の泰平のため、幼くして大坂の豊臣秀頼のもとへ嫁ぐが……。動乱の時代における“姫”という存在の悲哀を、千姫の波瀾の生涯を通して描く長編小説。
光文社文庫の新刊も楽しみです。
知野みさきさんの『しのぶ彼岸花 上絵師律の似面絵帖』。
葉茶屋・青陽堂の若女将の務めと上絵師の仕事の両立に励む律は、懐妊の兆しに気づきます。喜びと不安に揺れる律に着物の仕事が……。シリーズ第7弾。
岡本さとるさんの『相弟子 若鷹武芸帖』。
滅びゆく武芸の流派を調べる公儀武芸帖編纂所。編纂方の水軒三右衛門は、かつての相弟子・和平剣造から、行方のわからない娘のことを託されました。探し回ったところ、娘は小太刀の遣い手といて剣術道場主になっていました……。シリーズ第8弾。
双葉文庫からは、坂岡真さんの『はぐれ又兵衛例繰控【三】-目白鮫』が出ます。
又兵衛の妻静香の前夫は火盗改の長官の息子でした。前夫の差し金とおぼしき嫌がらせが続いたことを気に病んだ静香は、屋敷から姿を消してしまいます。怒りに月代朱に染めて、許せぬ悪を影裁きをする又兵衛を描く、シリーズ第3弾。
講談社文庫の新刊も強力なラインナップです。
砂原浩太朗さんの『いのちがけ 加賀百万石の礎』。
命を懸けて武士の本分を貫き、百万石の礎を築いた男、前田利家の忠臣・村井長頼を描いた長編小説。『高瀬庄左衛門御留書』で話題の著者のデビュー作です。
輪渡颯介さんの『呪い禍 古道具屋 皆塵堂』。
やむを得ない事情から料理屋を辞めることになってしまい、途方に暮れていた麻四郎は、皆塵堂で働くことになりました。だがその晩、麻四郎がふと目を覚ますと、その日店で引き取った壺の口から人の手が出てきていて……。人気シリーズの3年ぶり新刊。
赤神諒さんの『大友落月記』。
デビュー作『『大友二階崩れ』のその後を描いた新作。「二階崩れの変」から6年、西の大国・大友家でまたお家騒動が起こりました。家中で次々に起こる謀略、そして裏切り。大友サーガ第2弾
浅田次郎さんの『天子蒙塵 1』『天子蒙塵 2』。
紫禁城を追われた最後の皇帝(ラストエンペラー)は、日本の庇護下に。溥儀は「満洲国」にてふたたび皇帝に即位する希望を抱いて天津を脱出し、新しい都へと向かうが……。「蒼穹の昴」シリーズ第五部、開幕。
野口卓さんの『寝乱れ姿 めおと相談屋奮闘記』が集英社文庫から刊行されます。
子どもたちのいない日の将棋会所で、ご隠居の甚兵衛が客たちに語ったのは、意外にも艶っぽい話で……。信吾と波乃の夫婦が営む将棋会所兼相談屋で繰り広げられる、痛快・軽快、青春時代小説シリーズ第4弾。
!おすすめ度
★:読みたい/入手したい
■:新装版/復刊
♪ :気になる/チェックしたい
◎:文庫書き下ろし
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