時代小説●文庫新刊情報|2021年5月上旬の新刊(1日→10日)
2021年5月1日から5月10日の間に、文庫で刊行される時代小説の新刊情報リストです。新刊の各タイトルは、Amazon.co.jpの詳細紹介ページにリンクを張っています。
→新刊情報リストを見る
緊急事態宣言下のゴールデンウイーク。
外出自粛で自由に出かけられないのが残念ですが、家族公認で時代小説三昧ができそうなのはよかったかもしれません。
今月も、文春文庫の新刊に注目しています。
佐伯泰英さんの『己丑の大火 照降町四季(二)』。
文政十二年、江戸を襲った「己丑の大火」から照降町を守るため、佳乃と周五郎は決死の策に出ます。急展開の第二巻。
千野隆司さんの『出世商人(三)』。
新薬の元気丸が評判となり、借財の完済も目途が立ってきたある日、文吉は樽乗り曲芸師の娘とその祖父に出会います。商売敵からの悪辣な妨害は依然として続く、怒涛の第三弾です。
小学館文庫の新刊も大いに楽しみです。
杉山大二郎さんの『さんばん侍〈二〉 麒麟が翔ぶ』。
駿州田中藩の勘定方から酒問屋麒麟屋の大番頭に身を変えた鈴木颯馬は、破綻の危機を迎えた店を救秘策として、駿河国藤枝の銘酒の仕入れを思い付き、旅立ちました。ところが道中で刺客に襲われてしまいます……。お江戸企業再建娯楽時代小説第二弾。
篠綾子さんの『くさまくら 万葉集歌解き譚』。
賀茂真淵の弟子で伊勢屋の娘・しづ子は、万葉集ゆかりの地、上野国伊香保へ、歌の名所めぐりの旅に出ました。一行は母の八重、伊勢屋の小僧の助松らに、護衛役として占い師の葛木多陽人が加わり総勢六人に。「万葉集歌解き譚」シリーズ第三弾です。
平谷美樹さんの『鍬ヶ崎心中 幕末宮古湾海戦異聞』。
明治時代の幕開け、舞台は盛岡藩宮古。宮古湾鍬ヶ崎には、幕府の復活を信じて忠誠を誓う男、七戸和磨と、そんな男に思いを寄せる千代菊がいました。戊辰戦争に命をかけた名も無き武士の物語です。
!おすすめ度
★:読みたい/入手したい
■:新装版/復刊
♪ :気になる/チェックしたい
◎:文庫書き下ろし
●5月1日発売 文芸社・文芸社セレクション | |||||
『古代逍遥』 | 清水宏晃 | ||||
●5月7日発売 文藝春秋・文春文庫 | |||||
★ | 『己丑の大火 照降町四季(二)』 →記事:お江戸炎上! 江戸の町も暮らしも一変させた、文政の大火 |
佐伯泰英 | |||
♪ | 『隠れ蓑 新・秋山久蔵御用控(十)』 | 藤井邦夫 | |||
★ | 『出世商人(三)』 | 千野隆司 | |||
『横浜大戦争 明治編』 | 蜂須賀敬明 | ||||
●5月7日発売 小学館・小学館文庫 | |||||
★ | 『さんばん侍〈二〉 麒麟が翔ぶ』 →記事:拝金老中に負けるな、商いの秘訣が詰まったの痛快時代小説 |
杉山大二郎 | |||
♪ | 『消された信仰 「最後のかくれキリシタン」–長崎・生月島の人々』 | 広野真嗣 | |||
★ | 『くさまくら 万葉集歌解き譚』 →記事:「2021年5月上旬の新刊(文庫)」をアップ →記事:多陽人が囚われる!? 『万葉集』の歌枕、伊香保温泉への旅 |
篠綾子 | |||
★ | 『鍬ヶ崎心中 幕末宮古湾海戦異聞』 | 平谷美樹 | |||
●5月7日発売 河出書房新社・河出文庫 | |||||
■ | 『外道忍法帖: 山田風太郎傑作選 忍法篇』 | 山田風太郎 | |||
『伊能忠敬の日本地図』 | 渡辺一郎 | ||||
●5月8日発売 青春出版社・青春文庫 | |||||
『図説 日本の異界を歩く! 遠野物語』 | 志村有弘監修 |
↑ 新刊情報Topへ|← 2021年4月の新刊 下(21日→月末)|2021年5月の新刊 中(11日→20日) →