時代小説●文庫新刊情報|2021年3月中旬の新刊(11日→20日)
2021年3月11日から3月20日の間に、文庫で刊行される時代小説の新刊情報リストです。新刊の各タイトルは、Amazon.co.jpの詳細紹介ページにリンクを張っています。
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今月は、双葉文庫の新刊に注目しています。
千野隆司さんの『おれは一万石(16)-出女の影』。
藩主・井上正国が奏者番辞任して反定信の旗幟を鮮明にした高岡藩。だが、お役を辞したことで、久方ぶりに参勤交代を行わなければなくなり、金策に奔走するはめになります。
金子成人さんの『ごんげん長屋つれづれ帖【二】-ゆく年に』。
根津権現門前町にある裏店、通称『ごんげん長屋』の住人で、樽ころをしている国松の女房で身重のおたかが倒れて、長屋の女房たちが交代で世話を焼いたことでんとか快方に…。長屋を舞台にした人情物で泣き笑いできるシリーズ第二弾。
鳴神響一さんの『おんな与力 花房英之介【一】』。
江戸中の町娘を美貌で虜にする新米与力・花房英之介。北町奉行所の期待を一身に背負う英之介には、人には言えない秘密がありました。真の名前は志乃、英之介の双子の妹でした。待望の新シリーズ。
車浮代さんの『蔦重の教え』。
退職を迫られた55歳の窓際サラリーマンの武村竹男(タケ)は、お稲荷さんお怒りに触れて江戸時代にタイムスリップ。なぜか20代に若がえっているタケを拾ったのは、稀代の出版プロデューサーの蔦重(蔦屋重三郎)でした。
徳間文庫から、朝井まかてさんの『雲上雲下』が出ます。
山姥に、団子ころころ、お経を読む猫、そして龍の子・小太郎。一本の名もなき草が、小生意気な子狐に語る物語はやがて交錯し、雲上と雲下の世界がひずみ始めます…。
2019年、第13回中央公論文芸賞受賞作。
講談社文庫の新刊は、今月も注目作がいっぱいです。
田中芳樹さんの『新・水滸後伝(上・下)』。
中国古典の大作『水滸伝』の後日譚として、17世紀に陳忱が描いた『水滸後伝』。田中芳樹さんが、原典の面白さはそのままに、よりエキサイティングな物語へと再構成しました。
柳広司さんの『風神雷神 (上・下)』。
扇屋の絵師から法橋にまで登り詰めた鬼才俵屋宗達。絵画界に革命を起こした「風神雷神図屏風」で知られる、生没年不詳の男の一生を、同じ時代を生きた天才らとの出会いから描く歴史エンタテインメント。
三國青葉さんの『損料屋見鬼控え 1』。
江戸時代のレンタルショップである損料屋、巴屋の惣領息子・又十郎は、17歳になってからも親から丁稚扱いをされていました。最初の事件は長屋の大家にヘンな物音がする部屋があるので見てほしいと頼まれてついていくと、部屋の隅に見事な幽霊の姿が…。
集英社文庫の新刊にも惹かれます。
田中啓文さんの『天下の豪商と天下のワル 元禄八犬伝 二』。
犬公方・綱吉の隠し子を探すべく続々大坂入りする「八犬士」。その手助けをする羽目になる小悪党・網乾左母二郎。伝奇時代小説シリーズ第2弾。
篠綾子さんの『天あかね紫』。
紫式部の娘賢子、恋多き小式部、こじらせ女子の中将。宮中でのライバル同士、ドタバタ三人娘が、藤原道長からの密命を受けて駆け回る平安時代小説。
!おすすめ度
★:読みたい/入手したい
■:新装版/復刊
♪ :気になる/チェックしたい
◎:文庫書き下ろし
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