時代小説●文庫新刊情報|2020年12月上旬の新刊(1日→10日)
2020年12月1日から12月10日の間に、文庫で刊行される時代小説の新刊情報リストです。新刊の各タイトルは、Amazon.co.jpの詳細紹介ページにリンクを張っています。
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実業之日本社文庫から出る、近衛龍春さんの『奥州戦国に相馬奔る』に注目。
伊達政宗にも、徳川家康にも、大津波にも負けない、東北の名門・相馬一族の不屈の戦いを描いた歴史長編です。
文春文庫の新刊も気になります。
宮城谷昌光さんの『三国志名臣列伝 後漢篇』。
能力よりも徳を重視し、頭脳よりも心を尊重する国家がつくられた、後漢。その理想を体現する7人の名臣たちを描く、宮城谷昌光さんの「三国志」シリーズの一冊。
葉室麟さんの『大獄 西郷青嵐賦』。
薩摩藩主の島津斉彬に仕え、天下のことに目覚め、一橋慶喜擁立のため暗躍するが、安政の大獄により全てを失う、若き日の西郷隆盛を描いた歴史長編。
朝松健さんの『血と炎の京 私本・応仁の乱』。
戦国時代の幕開けとなった応仁の乱。京を灰燼に帰した戦争はいかなる戦いだったのか。伝奇時代小説の雄が描く、血にまみれた風景を壮絶に描きつくす、書き下ろし長編。
小学館文庫からは、青木主水さんの『徒目付 情理の探索 無双のよろめき』が刊行されます。
情に厚い剣術遣いの望月丈ノ介と、抜群の知恵をもつ甘味好きの福原伊織の相棒(バディ)が難事件を快刀乱麻する、書き下ろしシリーズ第2弾です。
PHP文芸文庫からは、田牧大和さんの『鯖猫長屋ふしぎ草紙(九)』の新刊が出ます。
長屋を“仕切る”美猫サバの活躍が、猫好きの心に火をつけます。江戸を舞台にした謎解き&人情ばなし第九弾。
今月もっとも楽しみなのは、幻冬舎時代小説文庫。
安部龍太郎さんの『家康〈六〉 小牧・長久手の戦い』。
毎月刊行される、徳川家康の生涯を描く、大河歴史小説も早くも第6巻に突入。家康は、一足先に天下人へ歩を進める秀吉と雌雄を決することに。
篠綾子さんの『梅雨葵 小鳥神社奇譚』。
小烏神社の若き宮司である竜晴と、医者で本草学者の泰山が事件を解決していく、相棒(バディ)小説のシリーズ第2弾です。
山本巧次さんの『江戸美人捕物帳 入舟長屋のおみわ』。
『八丁堀のおゆう』や『江戸の闇風』シリーズで知られる、気鋭作家の新シリーズの始まりです。
土橋章宏さんの『身代わり忠臣蔵』。
《殿の身代わりとなってお家を御守りください》
替え玉人生の極楽と地獄を描く《異聞》忠臣蔵。討ち入りの日に向けて読みたい一冊。
双葉文庫から、千野隆司さんの『おれは一万石(15)-大奥の縁』が出ます。
尾張徳川家一門に急接近してきた将軍付御年寄・滝川。滝川に気に入られた正紀は、彼女の拝領町屋の立て直しを命じられるが……。
今月は、ハヤカワ時代ミステリ文庫の刊行があります。
田中啓文さんの『信長島の惨劇』。
本能寺の変の後、謎めいた島の館へと招かれた羽柴秀吉、柴田勝家、高山右近、徳川家康の4人は、一人また一人と殺害されていく。なんという題名、そして設定! 読まずにはいられません。
伍代圭佑さんの『江戸留守居役 浦会』。
江戸には誰も知り得ぬ「裏」がある――かつて神君家康公が創った正義の闇組織に足を踏み入れた若き侍を描きます。
!おすすめ度
★:読みたい/入手したい
■:新装版/復刊
♪ :気になる/チェックしたい
◎:文庫書き下ろし
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