時代小説●文庫新刊情報|2020年6月中旬の新刊(11日→20日)
2020年6月11日から6月20日の間に、文庫で刊行される時代小説の新刊情報リストです。新刊の各タイトルは、Amazon.co.jpの詳細紹介ページにリンクを張っています。
→新刊情報リストを見る
講談社文庫から、上田秀人さんの『布石 百万石の留守居役(十五)』が出ます。
加賀百万石の留守居役・瀬能数馬と、各藩留守居役との駆け引きを描く好評書下ろしシリーズの第15弾です。神君家康の懐刀と言われた本多正信の血筋で、加賀藩筆頭家老の本多政長の存在感が抜群。
吉川永青さんの『老侍(おいざむらい)』は、最期の最期まで「侍」であることにこだわり続けた、六人の武将の生き様を描く戦国作品集です。
戦国時代に、「定年」はない、というキャッチフレーズに惹かれます。
幻冬舎時代小説文庫の新刊は、大充実です。
葉室麟さんの『潮騒はるか』。
「安政の大獄」目前、時代の大変革がうねりを上げる中で、蘭学を学ぶ男たちと彼らを愛する女たちを描いた時代長編。
篠綾子さんの『弟切草 小烏神社奇譚』。
小烏神社の若き宮司である竜晴とその友人で、神社の一画で薬草を育てている医者で本草学者の泰山。薬種問屋の息子が毒に倒れる事件に遭遇します。
木下昌輝さんの『秀吉の活』。
豊臣秀吉の波瀾に満ちた生涯を就活や婚活など、「活」という語を軸に十の時期に分け、その人生を描いた新機軸の『太閤記』です。
村木嵐さんの『頂上至極』。
関ヶ原の合戦から150年。徳川に歯向かい、いまだ敵視され続ける薩摩に非情な命が下る。天下の暴れ川・木曽三川の、絶対不可能とされる治水工事。1000人の藩士が、一路美濃へ。
角川文庫から、宮部みゆきさんの『あやかし草紙 三島屋変調百物語伍之続』が刊行されます。
三島屋の主人伊兵衛は、傷ついた姪おちかの心を癒やすため、語り捨ての変わり百物語を始めました。おちかは悲しみを乗り越え、新たな聞き手が登場します。
知野みさきさんの『深川二幸堂菓子こよみ(三)』が、だいわ文庫から出ます。
兄弟が営む江戸の菓子屋をめぐる温かな絆と切ない恋、感動の完結篇です。
祥伝社文庫では、三好昌子さんの『むじな屋語蔵 世迷い蝶次』に注目しています。
“秘密”を預かる奇妙な商いをする、『むじな屋』の阿漕な話を聞いた、京都西町奉行所同心の手先・蝶次は、義憤から化野のむじな屋を訪れました……。
今月の時代小説文庫も見逃せません。
柴田よしきさんの『あんの青春 春を待つころ お勝手のあん』。
品川宿の老舗宿屋「紅屋」のお勝手女中見習いとして働く、おやす。女性として、料理人として成長する姿を描くシリーズ第2弾です。
今村翔吾さんの『童の神』。
平安時代「童」と呼ばれる者たちがいた。彼らは鬼、土蜘蛛……などの恐ろしげな名で呼ばれ、京人から蔑まれていました。京人に父と故郷を奪われた桜暁丸は、童たちと共に朝廷軍に決死の戦いを挑みます。
!おすすめ度
★:読みたい/入手したい
■:新装版/復刊
♪ :気になる/チェックしたい
◎:文庫書き下ろし
↑ 新刊情報Topへ|← 2020年6月の新刊 上(1日→10日)|2020年6月の新刊 下(21日→月末) →