時代小説●文庫新刊情報|2020年6月上旬の新刊(1日→10日)
2020年6月1日から6月10日の間に、文庫で刊行される時代小説の新刊情報リストです。新刊の各タイトルは、Amazon.co.jpの詳細紹介ページにリンクを張っています。
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緊急事態宣言解除後のせいか、今月は新刊ラッシュで、どれから読み始めるか、大いに迷ってしまいます。
実業之日本社文庫から出る、田中啓文さんの『文豪宮本武蔵』は、タイトルに惹かれます。
剣豪宮本武蔵が大坂の陣で意識を失い、目が覚めると、なぜか時を越え明治時代の東京にタイムスリップ。
小学館文庫の新刊に注目。
金子成人さんの『脱藩さむらい 切り花』は、シリーズ第4作にして最終巻。
藩命で脱藩させられた香坂又十郎は、江戸で汚れ仕事を担わされて孤独な戦いを続けていました。藩を取り巻く陰謀が明かされます。
河治和香さんの『遊戯神通 伊藤若冲』は、近年人気が高い、江戸の絵師、若冲の素顔と秘密に迫る長編小説。江戸、明治の二つの時代を行き来する作品です。
文春文庫の新刊もマストリードな作品が並びます。
畠中恵さんの『ひとめぼれ』は、町名主の跡取り・麻之助が活躍する大人気「まんまこと」シリーズの第6弾です。
同心の養子となった麻之助の親友・吉五郎の様子がおかしい……。
川越宗一さんの『天地に燦たり』は、日本、朝鮮、琉球という東アジア三カ国を舞台に、侵略する者、される者をそれぞれに描いた歴史時代小説です。
第25回(2018年)松本清張賞受賞作。
奥山景布子さんの『音四郎稽古屋手控 音わざ吹き寄せ』は、『稽古長屋 音わざ吹き寄せ』(2014年11月、文藝春秋刊)を改題して文庫化したもの。
眉目秀麗な音四郎は四年前まで期待の女形だった。舞台を去る原因となった脚の怪我をめぐる醜聞の真相とは。江戸情緒あふれる九編を収録しています。
双葉文庫からは、芝村凉也さんの『長屋道場騒動記【七】-迷い熊繋ぐ』が出ます。。
心優しき巨躯の剣士「迷い熊」間野生馬が悪を討つ! 痛快人情活劇シリーズの第7弾です。
今月は、ハヤカワ時代ミステリ文庫の新刊もあります。
冬月剣太郎さんの『掟破り 陰仕え 石川紋四郎2』は、紋四郎とさくらのおしどり夫婦が活躍するシリーズ第2作。
「陰仕え」として幕府の密命に従い、親友を斬った紋四郎に新たな命が下った……。
倉本由布さんの『寄り添い花火 薫と芽衣の事件帖』は、15歳の娘二人による友情捕物小説です。札差の娘で岡っ引きの薫と同心の娘で薫の下っ引きをつとめる芽衣。
コスミック・時代文庫からは、山田剛さんの『新地奉行 太田太田太 老中の密命』が刊行されます。
江戸のあらゆる屋敷に立入御免、屋敷改め自在の新地奉行をつとめる太田太田太が悪を断つシリーズ第2弾です。
光文社文庫の新刊も充実のラインナップです。
岡本さとるさんの『黄昏の決闘 若鷹武芸帖』はシリーズ第6作。
公儀武芸帖編纂所頭取の新宮鷹之介が、辻斬りの正体に迫るために居合の達人を捜します。
佐伯泰英さんの『新酒番船』は、文庫書き下ろし作品。
丹波杜氏の息子で、灘の酒蔵で蔵人見習となった海次は十八歳。興味は酒造りより、新酒を江戸に運ぶ新酒番船の勇壮な競争にあった。海次の冒険の物語が始まります。
小杉健治さんの『欺きの訴 吟味方与力 望月城之進』は、文庫書き下ろし新シリーズ。
吟味方与力の望月城之進は、真相を解明するため、罪を真っ向から否認する下手人を解き放った……。
知野みさきさんの『駆ける百合 上絵師 律の似面絵帖』は、一途に生きる女職人の人生を描くシリーズ第六弾です。
!おすすめ度
★:読みたい/入手したい
■:新装版/復刊
♪ :気になる/チェックしたい
◎:文庫書き下ろし
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