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文庫●2020年3月中旬の新刊

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時代小説●文庫新刊情報|2020年3月中旬の新刊(11日→20日)

2020年3月11日から3月20日の間に、文庫で刊行される時代小説の新刊情報リストです。新刊の各タイトルは、Amazon.co.jpの詳細紹介ページにリンクを張っています。
新刊情報リストを見る

双葉文庫の新刊に注目。

千野隆司さんの『おれは一万石 (12)-慶事の魔』は、シリーズ第12作。
正紀は子を授かり、友人の山野辺は婚姻が決まった。おめでた続きの正紀たちだったが、好事魔多し。高岡藩に罠が仕掛けられます。この窮地を正紀はいかにして切り抜けるのか?

柏田道夫さんの『桃鬼城奇譚』は、第二回歴史群像大賞を受賞した戦国伝奇ファンタジー、25年の時を経て待望の初文庫化です。

二見サラ文庫は、二見書房のキャラクター文芸ジャンルです。
須垣りつさんの『吉原妖鬼談』は、花の吉原を舞台にした、あやかし人情物語。第2回招き猫文庫時代小説新人賞優秀賞受賞を加筆修正して書籍化した作品です。

講談社文庫の新刊も楽しみです。

天野純希さんの『有楽斎の戦』が刊行されます。
「本能寺の変」「関ヶ原の戦い」「大坂の陣」――戦国三大合戦を信長の弟・織田有楽斎ともう一人の視点で描く、前代未聞の連作短編集です。

宇江佐真理さんの『日本橋本石町やさぐれ長屋』は、日本橋本石町に弥三郎店と呼ばれる長屋を舞台とした、心温まる江戸人情を描いた連作集。

風野真知雄さんの『潜入 味見方同心(一) 恋のぬるぬる膳』は、大人気シリーズ「隠密 味見方同心」の続編です。味見方同心・月浦魚之進は、南町奉行から新たなる密命を受けます。

時代小説文庫からは、岡本さとるさんの『熱血一刀流(一)』が出ます。
小野次郎右衛門忠一に師事し、一刀流中西道場を構えることになる、一刀流の遣い手・中西忠太を主人公にした剣豪人情小説の始まりです。

創元推理文庫から出る、岡田鯱彦さんの『薫大将と匂の宮』が気になります。
『源氏物語』の続編をめぐる、紫式部VS清少納言の推理合戦が見どころ、異色の平安朝ミステリです。

今月の中公文庫もホットです。

富樫倫太郎さんの『北条早雲2-悪人覚醒篇』
名将・太田道灌が暗殺され、再び紛糾する今川家の家督問題。伊勢新九郎は、駿河に下り、巨大な陰謀に立ち向かいます。

宮本昌孝さんの『武商諜人』
絶体絶命の徳川家康を無事、領国へ脱出させた商人・茶屋四郎次郎の生涯を描く、表題作をはじめ、短編十編を収録した作品集です。

★2020/04/01追記
集英社文庫から刊行された、植松三十里さんの『レイモンさん 函館ソーセージマイスター』が新刊リストから漏れていました。

大正末期の函館を舞台に、健康で平和な暮らしを実現しようと、ソーセージ作りに奮闘するドイツ人マイスターと日本人妻の波瀾万丈物語です。

★2020/05/04追記
中公文庫から刊行された、馳星周さんの『比ぶ者なき』が新刊リストから漏れていました。

万世一系、天孫降臨、聖徳太子、を作り出して、藤原氏繁栄を築いた、藤原不比等を描いた古代歴史巨編。著者初の歴史小説です。

!おすすめ度
:読みたい/入手したい
:新装版/復刊
:気になる/チェックしたい
:文庫書き下ろし

●3月11日発売 双葉社・双葉文庫
『おれは一万石 (12)-慶事の魔』
→記事:慶事に紛れて届けられた不適切な祝いの品で、高岡藩ピンチ
千野隆司 『おれは一万石 (12)-慶事の魔』
『わるじい慈剣帖(三)-こわいぞお』 風野真知雄 『わるじい慈剣帖(三)-こわいぞお』
『照れ降れ長屋風聞帖〈五〉-あやめ河岸』 坂岡真 『照れ降れ長屋風聞帖〈五〉-あやめ河岸』
『桃鬼城奇譚』
→記事:戦国の世に鬼退治。伝説の時代ファンタジー活劇、降臨
柏田道夫 『桃鬼城奇譚』
『家請人克次事件帖 夏しぐれ〈新装版〉』 築山桂 『家請人克次事件帖 夏しぐれ〈新装版〉』
●3月11日発売 法蔵館・法蔵館文庫
『王法と仏法 中世史の構造』 黒田俊雄 『王法と仏法 中世史の構造』
●3月11日発売 二見書房・二見サラ文庫
『吉原妖鬼談』
→記事:花の吉原は化け物だらけ!? あやかし人情物語、誕生
須垣りつ 『吉原妖鬼談』
●3月12日発売 講談社・講談社学術文庫
『万葉集原論』 中西進 『万葉集原論』
『市川團十郎代々』 服部幸雄 『市川團十郎代々』
『最澄と天台教団』 木内堯央 『最澄と天台教団』
●3月12日発売 学陽書房・人物文庫
『義将 石田三成』 野中信二 『義将 石田三成』
●3月12日発売 光文社・光文社文庫
『激闘: 隠密船頭(四)』 稲葉稔 『激闘: 隠密船頭(四)』
『赤い雨: 新・吉原裏同心抄(二)』 佐伯泰英 『赤い雨: 新・吉原裏同心抄(二)』
『火の牙 決定版: 八丁堀つむじ風(三)』 和久田正明 『火の牙 決定版: 八丁堀つむじ風(三)』
『神隠しの少女: 日暮左近事件帖』 藤井邦夫 『神隠しの少女: 日暮左近事件帖』
『御城の事件 〈東日本篇〉』
→記事:気鋭の推理小説家たちが挑む、新作書下ろし御城ミステリー
二階堂黎人編集 『御城の事件 〈東日本篇〉』
●3月13日発売 講談社・講談社文庫
『有楽斎の戦』 天野純希 『有楽斎の戦』
『日本橋本石町やさぐれ長屋』
→記事:時代小説の名手が、日本橋の裏店に暮らす人々を描く連作短篇
宇江佐真理 『日本橋本石町やさぐれ長屋』
『うちの旦那が甘ちゃんで 7』 神楽坂淳 『うちの旦那が甘ちゃんで 7』
『潜入 味見方同心(一) 恋のぬるぬる膳』
→記事:「2020年3月中旬の新刊(文庫)」をアップ
→記事:将軍暗殺を阻止せよ。「味見方同心」第2シーズン開幕
風野真知雄 『潜入 味見方同心(一) 恋のぬるぬる膳』
●3月13日発売 PHP研究所・PHP文芸文庫
『文蔵 2020.4』
→記事:『文蔵 2020.4』は「後宮小説」に見る、人の光と闇
「文蔵」編集部編集 『文蔵 2020.4』
●3月13日発売 祥伝社・祥伝社文庫
『木鶏 新・軍鶏侍』
→記事:剣の道を駆け上がる、若軍鶏・幸司の青春を描く
野口卓 『木鶏 新・軍鶏侍』
『仇討双剣 介錯人・父子斬日譚』 鳥羽亮 『仇討双剣 介錯人・父子斬日譚』
●3月13日発売 祥伝社・祥伝社黄金文庫
『日本人の武器としての世界史講座』 茂木誠 『日本人の武器としての世界史講座』
●3月14日発売 角川春樹事務所・時代小説文庫
『熱血一刀流(一)』 岡本さとる 『熱血一刀流(一)』
『とろとろ卵がゆ 居酒屋ぜんや』 坂井希久子 『とろとろ卵がゆ 居酒屋ぜんや』
●3月19日発売 集英社・集英社文庫
『辻番奮闘記 三 鎖国』 上田秀人 『辻番奮闘記 三 鎖国』
『レイモンさん 函館ソーセージマイスター』
→記事:健康で平和な暮らしを。ソーセージ作りに奮闘した夫婦の物語
→記事:日本のソーセージの父、レイモンを支えた日本人妻の物語
植松三十里 『レイモンさん 函館ソーセージマイスター』
●3月19日発売 東京創元社・創元推理文庫
『薫大将と匂の宮』
→記事:「源氏物語殺人事件」で、紫式部と清少納言が推理比べ
岡田鯱彦 『薫大将と匂の宮』
●3月19日発売 中央公論新社・中公文庫
『武商諜人』
→記事:歴史伝奇小説の名手、宮本昌孝さんの魅力が凝縮した作品集
宮本昌孝 『武商諜人』
『回想の織田信長-フロイス「日本史」より』 ルイス・フロイス著、松田毅一・川崎桃太訳 『回想の織田信長-フロイス「日本史」より』
『論語』 貝塚茂樹訳注 『論語』
『北条早雲2-悪人覚醒篇』 富樫倫太郎 『北条早雲2-悪人覚醒篇』
『完本-小林一茶』 井上ひさし 『完本-小林一茶』
『裏切り涼山』 中路啓太 『裏切り涼山』
『比ぶ者なき』
→記事:神話を創り、天皇を神にした、藤原不比等の野望を描く
→記事:神話も、聖徳太子もつくり出した、藤原不比等の壮大なる野望
馳星周 『比ぶ者なき』

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単行本★2020年3月の新刊
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