時代小説 文庫新刊情報
2020年1月の新刊 中(11日→20日)
2020年1月11日から1月20日の間に、文庫で刊行される時代小説の新刊情報リストです。新刊の各タイトルは、Amazon.co.jpの詳細紹介ページにリンクを張っています。
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徳間文庫から、葉室麟さんの『雨と詩人と落花と』が出ます。
九州豊後日田の詩人広瀬旭荘を描いた長編小説です。
旭荘は、江戸を代表する私塾咸宜園を開設した儒学者広瀬淡窓の二十五歳下の弟で、富商でもありました。
仁木英之さんの『魔王の子、鬼の娘』は、戦国時代を舞台にした伝奇小説。
本能寺の変で死んだはずの織田信忠が、信濃の地でよみがえり、諏訪四郎勝頼の娘と名乗る不思議な少女と出会い、同行して京へ向かいます……。
双葉文庫の新刊も楽しみです。
中島要さんの『うき世櫛』。
十五にして両親を失った結は、長屋で首を括ろうとしたところを元芸者の女髪結い・お夕に救われました。ほかに生きる道のない結いは、お夕のもとで髪結いの修業に励みます……。
浮穴みみさんの『鳳凰の船』。
明治初期の箱館を舞台に、初代北海道庁長官・岩村通俊、イギリス人貿易商・ブラキストンなど、北海道開拓史に名を刻んだ者たちの心情を細やかに叙情豊かに描いた短編集です。
築山桂さんの『左近 浪華の事件帳(4)-眠れる名刀』。
『緒方洪庵 浪華の事件帳 1 禁書売り』から始まる“浪華の事件帳”シリーズ。大坂の町を陰で守る「在天別流」の姫、東儀左近の活躍に視点を変えてた「左近」編の4作目です。
講談社文庫の新刊も見逃せません。
矢野隆さんの『戦始末』では、島津義弘の「島津の退き口」、羽柴秀吉の「金ヶ崎の退き口」をはじめ、柴田勝政、馬場信春、堀秀政、石田三成、高橋紹連ら7人の武将たちの負け戦での殿(しんがり=撤退)戦が描かれています。
吉川永青さんの『治部の礎』では、信長の死後、天下人を目指す秀吉のもと、綺羅星の如く登場し活躍する武将たちを差し置いて、最も栄達した男、石田三成の志を描かれています。文庫書き下ろし作品です。
集英社文庫からは、野口卓さんの『あっけらかん よろず相談屋繁盛記』が刊行されます。
信吾が将棋会所とよろず相談屋を開いて一年。縁談が舞い込む中、信吾は自分のことを偏見なく受けとめてくれる楽器商「春秋堂」の次女・波乃と惹かれ合うように……。
!おすすめ度
★:読みたい/入手したい
■:読んだことがある/持っている
♪ :気になる/チェックしたい
◎:文庫書き下ろし
●1月11日発売 徳間書店・徳間文庫 | |||||
★ | 『雨と詩人と落花と』 | 葉室麟 | |||
■ | 『ひぐらし武士道 大江戸剣花帳上 〈新装版〉』 | 門田泰明 | |||
■ | 『ひぐらし武士道 大江戸剣花帳下 〈新装版〉』 | 門田泰明 | |||
★ | 『魔王の子、鬼の娘』 | 仁木英之 | |||
●1月14日発売 講談社・講談社学術文庫 | |||||
『地中海世界 ギリシア・ローマの歴史』 | 弓削達 | ||||
●1月15日発売 角川春樹事務所 | |||||
♪ | 『珍味脅し 料理人季蔵捕物控』 | 和田はつ子 | |||
●1月15日発売 双葉社・双葉文庫 | |||||
■ | 『照れ降れ長屋風聞帖〈三〉-遠雷雨燕』 | 坂岡真 | |||
★ | 『うき世櫛』 | 中島要 | |||
♪ | 『神田まないたお勝手帖(3)-棚ぼたん鍋』 | 槇あおい | |||
♪ | 『信長の笑み、光秀の涙』 | 辻大悟 | |||
★ | 『鳳凰の船』 | 浮穴みみ | |||
★ | 『左近 浪華の事件帳(4)-眠れる名刀』 | 築山桂 | |||
♪ | 『浪人奉行 八ノ巻』 | 稲葉稔 | |||
♪ | 『新・知らぬが半兵衛手控帖(9)-招き猫』 | 藤井邦夫 | |||
『後宮の花は偽りを隠す』 | 天城智尋 | ||||
●1月15日発売 講談社・講談社文庫 | |||||
♪ | 『欺きの童霊 溝猫長屋 祠之怪』 | 輪渡颯介 | |||
★ | 『戦始末』 | 矢野隆 | |||
★ | 『治部の礎』 | 吉川永青 | |||
●1月16日発売 河出書房新社・KAWADE夢文庫 | |||||
『捏造の日本史: 偽史をつくったのは誰か?なぜ信じられたのか?』 | 原田実 | ||||
●1月17日発売 集英社・集英社文庫 | |||||
★ | 『あっけらかん よろず相談屋繁盛記』 | 野口卓 | |||
●1月17日発売 祥伝社・祥伝社文庫 | |||||
♪ | 『金四郎の妻ですが2』 | 神楽坂淳 | |||
●1月18日発売 岩波書店・岩波文庫 | |||||
『源氏物語 (七): 匂兵部卿-総角』 | 柳井滋、室伏信助、大朝雄二、鈴木日出男、その他 |